おひとりからのひみつの京都/柏井壽

 

 

 以前、”おひとりさま”を敬遠する京都の飲食店の中で、あまり数の多くない”おひとりさま”でも引け目を感じなくて済む名店を紹介した『おひとり京都の晩ごはん』を取り上げましたが、今回はコロナ禍の京都において、”今のうちに”ひそやかに楽しんでおきたい「知られざる京都」を紹介した本です。

 

 以前では、インバウンドが行き過ぎて、京都市街がパンクしてしまいそうなほどに観光客が溢れて、市民生活にも支障をきたすほどのオーバーツーリズムぶりだったということですが、コロナ禍で、ツーリスト人気ナンバー1の伏見稲荷大社ですら、かなり余裕をもって観光できるような状態なんだそうで、コロナ禍が落ち着いてインバウンドが復活する前に、密を避けて物静かに”知る人ぞ知る”京都を楽しんでは!?というご提案です。

 

 とは言っても、ほとんど馴染みのないマニアックなところばかりではなく、哲学の道などの有名な訪問先のマニアックな愉しみなど、観光客が少ないうちに楽しんでおくべきこともあって、参考になります。

 

 モチロン食通の柏井さんならではのグルメも含まれているのですが、いわゆる観光客向けの店が無いのはモチロンなのですが、言ってみれば京都の人の普段遣いとよそゆきの店のちょうど間くらいの感じの店の紹介が多くて、非常にそそられます。

 

 特に、京都の洋食屋さんとか餃子とか、意外なセンの紹介が多いのが個人的には非常にヒットです。

 

 通訳案内士に登録して、その翌週に緊急事態宣言が発令されたもんで、全く案内士としての活動をしないままのワタクシなのですが、今のうちにこういうマニアックなモノも含めて京都を勉強しに行かなくては!