「自分」から自由になる沈黙入門/小池龍之介

 

 

 仏教の教えに基づく多くの自己啓発書で知られる僧侶の小池龍之介さんが教える、自分を黙らせることで、自我の暴走から逃れる方法を教える本です。

 

 割といろんなところで、自我や虚栄心が様々なトラブルの素となってしまうことが指摘されていますが、多くの人はどうしてもジブンがカワイイもんで、気が付くと何らかのカタチで自分が周囲の人より優位に立つようにしたいと思って、要らないことを言ってしまうということです。

 

 そういう態度は、所謂「煩悩」ということで、人間の根源的な「罪」とされるワケですが、その中でもコアの部分を為すという三毒「貪欲、瞋恚、愚痴」が作用しているということで、自分が軽く見られていると感じると「まず心が乱れ(愚痴)、不快になり(瞋恚)、自慢したくなる(貪欲)」んだそうで、そういう状況を克服する方法を紹介されています。

 

 そういう状況というのは、目の前の事象に対する自分の反応が問題なのですが、その反応というのはついつい思い浮かんでしまうということで、少しずつそういう考えが浮かびにくくするために、そういう考えが浮かんだ時に、それに対して何かを言うということをガマンするというトレーニングが有用だということです。

 

 個人的に、割とイライラしやすいところがあるので、こういう風に自分の反応を意識して確認するというのはかなり意義があることなのかな、と思いますので少しずつトレーニングを積んで行きたいところです。