食べる投資/満尾正

 

 

 何でもハーバードにすりゃ本が売れると思ってんのか!?というタイトルですが、こちらの本は元々救命救急医をされていた時に、予防医学の重要性に目覚めて、ハーバードに留学し、そんな中でも特に栄養学が果たす役割に気づき、日本初のアンチエイジングを専門とするクリニックを開設された方が語られた、ベストコンディションを作るための「食」に関する本です。

 

 糖質制限を勧めるセンセイ方は割と日本の医学界における栄養学の位置付けの貧困さを指摘されているようですが、アメリカではかなり栄養学が予防医学のキモと位置づけられているようで、健康を作るのはその人が何を食べるかに掛かっているという認識が定着しているようです。

 

 特に日本のサラリーマンたちは、飲んだ後のラーメンなんてことをヘーキでやってしまうワケですが、この本を読んでしまうと、何ということをしていたんだ…と思ってしまうかも知れません。(随分昔はワタクシもやってました…)

 

 個人的にハードルが高いのが、納豆を勧められているところと週3回魚介類を食べようというところですが、あとは糖質制限だったり、ファスティングだったり、それなりに取り入れているところが多かったので少し安心しました。

 

 積極的に摂取すべき食物と共に、摂取を避けるべき食物も紹介されていて、甘味料の入った飲料は止めようとか、トランス脂肪酸を避けようとか、それなりにケアをしている人にとっては答え合わせみたいなことになるのかも知れません。

 

 ただ、こういう食生活の見直しを「投資」と位置付けるのは斬新な気がしますし、読書と並んで、一番コアとなる「投資」なのかも知れません…