生きづらさに立ち向かう/前川喜平、三浦まり、福島みずほ

 

 

 日本社会の権威主義的な風潮がもたらす「生きづらさ」について、政権に批判的な論客3人が語られた本です。

 

 この本は2019年10月出版ということで、コロナ禍以前に出版されたモノなのですが、特に安倍政権の高圧的な姿勢が、権威主義的な風潮への回帰をもたらしていることを指摘されていて、コロナ禍でイッキに噴出してしまう歪みを予告されているかのような指摘もあります。

 

 それぞれの方の得意分野のこともあって、教育、女性、政治を軸に「生きづらさ」を語られていますが、「一億総活躍」なんてことを言いながら、女性の人権の抑圧に長る様な事をヘーキでしていたり、教育の予算を続々と削っていったりと、かなりご都合主義的なことをやっていて、そんな中で我々は諦めモードになって、どんどんと閉塞感ばかりが増していくような状況になってしまっていたようです。

 

 この本のカバー範囲ではないのですが、コロナ禍への拙劣な対処やオリンピックの開催強行なども相まって、政府の施策のあまりの酷さに不満が噴出して、SNSの普及もアリ、そういった不満も表面化するようになったということは、日本人に取ってよかったことなのかな、とは思いますし、それを秋に見込まれる衆議院議員選挙にキチンと反映していくことを切に願っております…