メモ活/上阪徹

 

メモ活

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 ひと頃、現在中学3年生の次女が自己啓発本にハマった時にねだられて買ったのですが、思い出したように手に取ってみました。

 

 メモの効用というのは、自己啓発本というかビジネス書というか実用書というか、そういう本で散々取り上げられていますが、割と”どう活かすか!?”というところにフォーカスが置かれていて、自分が使いたいエリアでメモを活用するということを念頭に置いた本のように思えます。

 

 基本的に人間というのは忘れるようにできている生き物だということで、目の前に起こっていることを片っ端からメモして行った方がいいということなのですが、単なる備忘録というだけではなく、備忘的なメモであっても、それを一旦メモに落としておくことによって、外部記憶に書き出したPCのごとく、その分の他の仕事ができるとか、書き溜めたメモを組み合わせて新しい発想を生み出せるとか、メモがそのまま企画書や報告書の素材となるなど、かなり応用範囲の広いモノであることが理解できます。

 

 特に、後に活用しようとおもったら、自分がどう感じたか、といったような所感みたいなメモを多く取ると、かなり立体的というか、顔の見える企画書だったり報告書だったりという文書を作れるということで、読み手に取って理解しやすかったり、感情移入がし易かったりというメリットがあるようです。

 

 また、メモのテクニック的なモノも紹介されていますが、著書の上阪さんはどちらかというとアナログのメモの方に上記のような効果を得る上でのアドバンテージを感じておられるということもあるのですが、ジイさん相手に話をしているときにパソコンを開いたらジイさんが怒り出すとかそういう意味でも手書きのメリットは未だ多いことを触れられていて、そういうのが感覚的に理解しにくい若い人たちの役に立つところもあるのかも知れません。

 

 メモなんて大した話じゃないでしょ、と思う人も多いかも知れませんが、そういう人こそ、ダマされたと思って一読してもらいたいところです。