無敵の思考/ひろゆき

 

無敵の思考

無敵の思考

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 最近、だいわ文庫からひろゆきさんの文庫本が立て続けに出版されたので、手に取ってみました。

 

 ひろゆきさんというと、2ちゃんねるの主宰に始まって、ニコ動の立ち上げなんかが印象に残っているのと、自他ともに認める「論破王」ということで、かなりデキる人なんでしょうけど、なにか取っつきにくい印象があったのですが、最近ひろゆきさんのYouTubeを見ることがあるのですが、悩み相談や時事的なトピックに対する質問の回答が実にプレーンでわかりやすいのが印象深く、中学生のワタクシの次女も時折ひろゆきさんのYouTubeを見ているということで、それだけ論理が明快でわかりやすいんだろうなあ、ということで著書の文庫化を機会に手に取ってみました。(リンクは一般書になってしまっていますが、文庫版のあとがきもアフターコロナ仕様になっているので、文庫版を手に取られた方がいいかも知れません…)

 

 この本は、「おわりに」で書かれているように、ひろゆきさん自身が考える「人はなぜ生きるのか?」ということに対する答えである「死ぬまでできるだけ楽しく暮らすため」の方法論を紹介しているワケですが、そのキモをひとことでいうと「経済と自分の幸せを切り離せるか?」ということなんだそうです。

 

 でも、ついついおカネを多く持っていることがシアワセにつながると、少なからぬ人々が思っていて、シアワセとおカネを結びつけてしまうことから、手段と目的の混乱が始まり、不幸の素となってしまうことが多々あるようで、おカネに依存しないシアワセを求めることが、幸せになる近道のようです。

 

 つい最近ネットに上がっていたひろゆきさんへのインタビューでも、現在億単位の収入があるそうなんですが、定常的に月5万円程度しか支出のない生活を送られているということで、イヤなことを避けて生きるというと、「そりゃひろゆきみたいにカネがあればね…」という反論を実践で跳ね返しているようです。

 

 得てして虚栄心にまみれてしまった、一般的な思考しかできない我々からすると、なかなかマネのできない、どこか高僧のような浮世離れしたところのある「思考」ではありますが、虚栄心さえコントロールできればこういうシアワセが手に入るのかも知れないと思うと、ちょっとマネしてみたいなとも思わせるモノでした。