出会いがない男の恋愛婚活の教科書/根本直潔

 

 

 妻子持ちの50代オーバーのオッさんがこんな本読んでどうすんねん!?って感じではありますが、こういう本を躊躇なく手に取れるのが、AmazonのPrime Readingの利点かも知れませんが、ヨメやムスメにもこのアカウントでのワタクシの動きを見られているので、怪しまれているかも知れません…

 

 恋愛とビジネス上の交渉はよく似たところがあると、そういうネタをテーマにした自己啓発書ではよく言われますが、この本は元々外資系企業勤務のビジネスパーソンが、質の良い「出会い」を提供しようということで「出会いコンサルタント」として独立されて活動されているということですが、あまりそういうビジネスとのつながりというモノを一旦脇に置いておいて、如何にして質の良い「出会い」をモノにして、婚活の成功に繋げるかということにフォーカスしたモノです。

 

 とは言いながら、やはり元々そういう環境におられた方だからなのか、ビジネス上の動きがどこかチラつく場面が多々見受けられます。

 

 特に、撤退戦略というか、損切というか、自分の見た目やコミュニケーションの在り方を最低限整えた上で、それでも冷たくされることも、相手が相手だったらあり得ないワケではないのですが、そういう場合は、サッサと撤退して次へ行きましょう、とススメられているところなどは、ある程度の効率を求めるビジネス上の動きに似ている気がします。

 

 また、「出会い」に質を求めようということで、「婚活」という目的にフォーカスするのであれば、それなりの「出会い」の手段にこだわるのも重要だということで、それなりに相手側も「婚活」を意識したところをターゲットにすべきで、さらにはある程度自分の長所が伝わりやすい場を選択すべきだということで、知り合いからの紹介というのがベストだとおっしゃられているところなどは、場の作り方として的を得ているところなんじゃないかと思えます。

 

 どうしても恋愛が絡むと感情が先行してしまうところがあるので、理屈通りに単純には進まないことがあるのは仕方のない処ではあるのですが、本人が目の前にいないシチュエーションだったりとか、ある程度冷静でいられる場面である程度のシナリオを描いていくというのは、特に恋愛関係が不得手だという自覚のある人たちには重要なスタンスな気がします。

 

 確かに、デキるビジネスパーソンであまりオンナの人のニオイのしない人は少ないように、恋愛もある程度まではロジックが通用して、不器用な人でもある程度勝負ができるんじゃないかという勇気が得られる本なんじゃないかと思います。