USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?/森岡毅

 

 

 先日、ご自身のお嬢さんに宛てたキャリア指南本『苦しかったときの話をしようか』を紹介した森岡毅さんが一躍名を馳せたUSJのV字回復に取組んだ過程と共に、その際のアイデア出しのノウハウについて語られた本です。

 

 森岡さんはコスメのメーカーからUSJにヘッドハンティングされたということで、畑違いの商売からいきなり成果を出されたということで、マーケティングのシロウトであるワタクシなどはかなりフシギな気がしますが、この本を読んでいると腕のいいマーケッターっていうのは、あんまり売るモノの違いって気にしないのかもなぁ…という気になってきます。

 

 元々、テーマパークがお好きだったそうで、駐在されていたアメリカでもあちこちのテーマパークに行かれていて、USJからの打診があった時には勇躍して応じられたようです。

 

 ただその頃のUSJは入場者数もジリ貧状態で、新たなアトラクションを導入する予算にもかなり限定があって八方塞がりといった状況だったようなのですが、それでも新たな機軸を打ち出して業績を回復させる必要があって、テコ入れの手段を考える中で、タイトルにある既存のジェットコースターを後ろ向きに走らせるというアイデアをひねり出して、大きな効果を得たということのようです。

 

 そういうアイデアなのですが、森岡さんがおっしゃっているのは徹底的な消費者目線ということをおっしゃられていて、元々テーマパークがお好きだったということもあって、毎日のようにパークを歩き回って業績向上のネタを探し回ったということです。

 

 そんな中でファミリー客の掘り起こしを狙っていながら、身長制限で小さな子供が乗れるアトラクションが少ないことが阻害要因になっているということで、ユニバーサル・ワンダーランドを開設したということです。

 

 さらには、これだと思ったネタには徹底的に入れ込んで、ご自身がその対象にのめり込むようで、USJに「モンスターハンター」のアトラクションを導入する以前に、1000時間以上もゲームをされたということです。

 

 マーケッターというのはここまで対象物にイレ込まなければならないのかと、ちょっと気が遠くなってしまいますが、森岡さんは追い込まれた状況でアイデアをひねり出さなければいけないというキビシイ状況に置かれながら、それでも楽しんで取り組まれているように見えるのが強みなのかな、という気がして、やはり仕事も楽しんだモン勝ちなのかも知れないですね!?