社会人1年目からのお金の教養/泉正人

 

 

 レバレッジシリーズで知られる本田さんの盟友として知られ、自ら主宰されるファイナンシャルアカデミーを拠点に『お金の教養 』について啓蒙してこられ、おカネについての多くの著書を出版されている泉正人さんが、社会人1年目の人たちをターゲットに、お金の教養と仕事のスキルを相乗的に身に付ける方法論を紹介された本です。

 

 ワタクシもかつては泉さんの本を読み漁り、ファイナンシャルアカデミーのセミナーに出席したりもして参考にさせていただき、今もその教えが活きていると思っています。

 

 多くの人は学生の頃にはそこまで深く考えずにおカネを使って着たと思いますが、社会人になってある程度収入が増えた途端、ついつい我を忘れて浪費してしまうケースが散見されるようですが、長い人生を歩む上で蓄財が必要な場面もあるワケで、計画的な行動が求められることを強調されています。

 

 そんな中で新社会人として仕事についてのスキルを徐々に身に付けて行くことだと思われ、そういう仕事上のスキルをおカネの管理にも応用して行き、さらにそのことで得た経験を仕事上のスキルにフィードバックしていくことで、おカネの管理も仕事上のスキルについても加速度的に向上させていく可能性が高まるようです。

 

 例えば、状況の「見える化」ということで、その時に起こっていることを可視化することで問題の解決につなげるということがありますが、おカネの管理においても、どれだけの収入があって、自分が何にどれくらいのおカネを使っているのかを詳細に明確にすることによって、貯蓄が進まない状況を明確にできるはずです。

 

 また会社の天引きによる財形貯蓄などを使って強制的に蓄財するなどといった「仕組み化」の活用もビジネススキルの活用の一環ということで勧められています。

 

 社会人1年目ということで意識も高いでしょうし、そういう時期におカネをキッチリ管理しようとし、その経験を仕事に活かそうというのは効果の高いことだとも思えますし、是非ともこういう本を新人さんたちに手に取ってもらうと共に、オジさんたちも勧めてあげて欲しいな、と思います。