俺は主夫。職業、現役Jリーガー/大久保嘉人

 

 

 J1通算最多得点記録の191ゴールを保持し、2021年シーズンで現役を引退した大久保選手が現役最後の所属チームとなったセレッソ大阪移籍時に、単身赴任のつもりが三男橙利君とともに大阪に赴くことになり、その二人での生活についてのエピソードを中心に、生い立ちからサッカー選手としてのキャリアを紹介した自伝的な内容の著書となっています。

 

 三男の橙利君は4歳の時にテレビ番組『はじめてのおつかい』に登場したことでも知られますが、大久保選手の移籍が決まった際に共に大阪に行きたいと主張したということで、当初は大久保選手も奥さまも気まぐれで、すぐに忘れると思っていたのが、結局主張を貫いての大阪行きとなったようです。

 

 その当時から橙利君の大阪行きの状況をワタクシも大久保選手のSNSの投稿でフォローしてて、結構大久保選手自身が家庭のことは奥さまに頼りっきりみたいな感じで、大丈夫かなぁ…と思っていたのですが、やはりしっかり橙利君の生活が成り立つようにしなければ、という責任感で日々の家事や橙利君の生活のフォローも奥さまのリモートサポートを得つつ着実にこなし、遠足の時にはキャラ弁まで作るほどになったようです。

 

 大久保家自体、奥さまが病気になられた時に大久保選手と当時3人いたお子さんとともに丸坊主にして奥さまを励まされたエピソードで知られるように、かなり家族を大事にされていて、大久保選手自身、橙利君が同行してくれたことに救われた部分もあったようで、次第に自立して行く橙利君とともに家事を着実にこなせるように大久保選手も共に成長していったようです。

 

 割とこういう課程がメディアでも取り上げられていて、チームでは大久保選手がマメに家事をしている様子を知った奥さま方がご自身のダンナ様をチクチク責めるようなこともあったようで、そういう本まで出すことになったことについて、既婚Jリーガーにワビを入れているのがウケます。

 

 結局二人での大阪生活は大久保選手の引退で1シーズン限りとなったのですが、奥さまの偉大さを思い返すことにもなり、より家族のキズナが深まるなど意義深いモノだったようで、なかなかフツーのシチュエーションではムズカシイことながら、ご自身の経験を踏まえて「子連れの単身赴任」(ちょっとコトバ的に???ですが…)を勧められています。

 

 ワタクシ自身、子どもを同行したワケではないですが、単身赴任で一通りの家事をすることで、家族のありがたみが身にしみてわかりましたし、居場所を確保する意味で単身赴任を解除した後も定期的に夕食を作ったりして、多少はヨメをラクにさせてあげたいと思いますし、そういう意味でも世のおとーさん方は一度一人で自活する経験が有意義かも知れませんよ!?