マスク時代リモート時代の新コミュニケーション/竹内一郎

 

 

 『人は見た目が9割』の大ヒットで知られ、劇作家・演出家として活躍しつつも「非言語コミュニケーション」の研究も手掛けられている竹内一郎さんが、ウィズコロナの新たなコミュニケーションの方法論について紹介された本です。

 

 日本人は、ひと頃”忖度”が取り沙汰されたように、空気を読むなどの言語外のコミュニケーションを要求する度合いが高いことで知られますが、リモートワークでの画面越しのコミュニケーションや、対面していたとしてもマスク着用同士でのコミュニケーションだとかなりやり取りできる情報量が少なくなってしまうということで、意識してそういう低下分を補う必要があるということです。

 

 特に、コミュニケーションにおいては眉、目、口が大きな役割を果たすと言われているのですが、マスクをしていると口が見えないですし、前髪や帽子などで眉が隠れてしまうと、目だけが言語外のコミュニケーションの唯一の手掛かりとなることもあり、できるだけ眉が見えるようにしておいた方が良いということと、表情豊かにハッキリとし発声を意識して、耳の遠いお年寄りと会話するようなつもりでコミュニケーションを取ることを勧められています。

 

 リモート会議での会話においては、自分が発言をしない時にも大きめに頷いて相槌を打って、話を聞いているということを相手に伝えるといったこともコミュニケーションをスムーズにするために重要だということを指摘されています。

 

 また、リモートワークをする上で、便利な装備品やトラブル対応のヒントなど、具体的なノウハウもふんだんに紹介されているので、困った時の虎の巻としても使える有用な本ですので、是非とも手元に備えておいては如何でしょうか!?