25歳の補習授業

 

 

 「25歳の補習授業」ということなんですが、大学を卒業して会社に入って数年が過ぎ、何かこんなはずじゃなかったのになぁ…とかと思いながら、何か軌道修正のキッカケを求める時期なんじゃないかと思われ、こういう本って、結構染みるのかもしれません。

 

 この本の出版が2009年ということで、『生物と無生物のあいだ』の福岡伸一さんや、今やブラック企業とされるワタミ社長ですが、当時は『夢に日付を!』などの成功本の著者としても知られていた渡邉美樹さんなど時代を感じさせる、当時”旬”の執筆陣が並びます。

 

 サブタイトルに「学校で教わらなかったこれからいちばん大切なこと」とありますが、最近の学校ではいわゆる処世術的なモノを教わる機会は少ないんじゃないかということで、学問よりも”世渡り術”的な要素を取り上げた内容が多いように思えます。

 

 特に最近、あまり深くモノを考えることが少なくなっているんじゃないかということで、当時『悩む力』で一世を風靡した姜尚中さんが徹底的に悩んでみる経験も重要だとおっしゃっていますが、2009年当時ならともかく現時点でそんなことを勧めたら、病んでしまって大変なことになってしまうような気もします。

 

 ビミョーに文脈を読むチカラには長けているようですが、一歩踏み込んで何かをしようとする意欲に欠けるようにも見える最近の25歳には、どういうモノが行動力につながるんですかね!?