東大主席弁護士が実践!誰でもできる〈完全独学〉勉強術/山口真由

 

 

 東大を首席で卒業して財務省に入省し、退官後ハーバード大学を卒業された弁護士で、ゴージャスな容貌の美女というパーフェクトなプロファイルで知られ、メディアでのコメンテーターとして活躍されている山口真由さんがご自身の勉強法を紹介した本です。

 

 あまりに完璧な経歴なので鼻持ちならない想いをされる方も少なからずおられるんじゃないかとは思うのですが、ご本人は周囲にいた秀才から比べると才能では劣ると思われていたようで、しかも勉強こそがご自身の存立理由だと思われていたということもあって、華麗なルックスのイメージからするとかなり意外ですが、相当泥臭い努力を積み重ねてこられたということで、その中で編み出されたのが「教科書7回読み勉強法」だということです。

 

 タイトルには「誰でもできる」とありますが、2つの意味で山口さんがスゴいなぁ、と思うのが、まず7回教科書を読み通せる人が少ないだろうなぁ、ということ…というのも、それだけのす根気が続く人がまずいないんじゃないか!?ということと、何回か読んでるとわかったような気になって途中で放り出してしまうんじゃないかということなのですが、あれだけの才能がありながらそれをやり通すのは稀有だということと、多くの人が参考書とかいろんなモノに手を出したくなるところを、教科書だけにフォーカスし続けられるというところが、「誰でもできる」ことではないんじゃないかと強く思います。

 

 あまりに完璧な存在で正直ワタクシ自身も鼻持ちならないイメージを抱いていたということもありますし、”知の怪人”佐藤優さんが知識詰め込み的なアプローチに苦言を呈していたこともあって、あまりこの方にいい印象が無かったのですが、これだけの泥臭い取組ができることには、正直諸手を上げて賞賛するしかありません。

 

 この本を読んで「教科書7回読み」に取組まれる人はおられると思うのですが、相当な覚悟を以って取り組まないと、途中で放り出してしまうことになってしまいかねないので、腹を据えて取り組んで欲しいところです。