闘う図書館/豊田恭子

 

 

 ビジネス支援図書館推進協議会の副理事長を務められている方が、アメリカの図書館の取組を紹介された本です。

 

 日本では図書館というと本を貸してくれるところというイメージで、ワタクシもこのブログを運営する上で図書館がないと成り立たないありがたい存在ではあるのですが、ワタクシが単身赴任時代にお世話になっていた太田区立図書館が、サスガに中小企業のメッカだけあって起業などのビジネス推進支援をされているのを見たことがありますが、多くの図書館ではあまり図書の貸出以上のイメージがありませんが、アメリカはかなり様子が異なるようです。

 

 割と想像がつきそうなところで言うと、経済的に困窮している家庭の子どもへの学習支援や、ネットへのアクセス環境を提供をするといった事業は日本でもやっているところがありそうな気はしますが、あらゆる意味での情報収集の拠点の役割を果たしているだけではなく、地域コミュニティの交流のための拠点の役割だったり、地域振興をリードしていたりという役割も担っているようです。

 

 アメリカの図書館が役割の拡大を図っているのは、アメリカの公共施設が一定の存在感や役割を積極的に果たさないと、予算が削られたりその事業が停止になりかねないという危機感があるという切迫した事情があるということもあり、かなり目覚ましい役割を果たしているということのようです。

 

 日本ものんべんだらりと周囲の自治体が提供しているから仕方なく、という感じではなく、それくらいの危機感を持たせれば、もっとガンバってくれるのかもしれませんが…