青春18きっぷパーフェクトガイド2022-2023/谷崎竜

 

 

 ここのところ、先日はレシピ本の『一日がしあわせになる朝ごはん』だったり、今日はガイドブックだったりと、段々紹介する本の見境の無さに拍車がかかっています…

 

 青春18きっぷというのはJRの企画切符で3月、7~8月、12月と年3回発売される、普通列車に一日乗り放題のキップが5日分セットになったモノで、1日当たり2,410円で乗り放題ということで、その気になれば東京から九州の手前まで行けるほどおトクなキップということで、乗り鉄だけではなく、また18きっぷという名称ながら若い人だけではなく、おトクには目ざといオバさんなんかにも利用者がいるようです。

 

 乗り鉄のワタクシも高校生くらいの頃からこれを使いまくってあちこち未だに言っているのですが、コロナ禍を経てかなり様相が異なってきています。

 

 というのも、以前は18きっぷユーザー向けのような普通列車の夜行列車が走っていて、結構遠くまで行けましたし、以前は全国隈なく網の目のようにJRの路線が張り巡らされていて、あまり気にせず飛び歩けたのですが、夜行列車も無くなるし、新幹線網の展開に従って、JRの在来線がブツ切りになってしまって、特に信越本線で一気に北陸地方まで行けたのが、途中はJRじゃなくなったので、追加料金が必要になって、そういった留意点がこの本で細かく紹介されています。

 

 そういう意味で便利な本なのですが、この本、JRの駅で最北端である北海道の稚内駅から最南端の鹿児島県・西大山駅まで4日かけて普通列車で行こうという、乗り鉄のワタクシでも敬遠したくなるような狂気の沙汰がフツーに紹介されていて、あんまり観光とかを考えていなくて、ターゲットとなる読者は乗り鉄限定ですので、くれぐれも初めて18切符を使おうとするような方がこの本を参考として…とは思わないようにしてください。

 

 これを見ていると日本における鉄道の地位の低下が目に見えて露わになって、かつての隆盛を思えば哀しい所ですが、それでもそれなりに楽しめるうちに乗っておかなければ、と思わされます。