人は話し方が9割/永松茂久

 

 

 2020~2022年と3年連続でビジネス書の売上No.1になったという恐るべきベストセラーをようやく手に取ってみました。

 

 3年にもわたってベストセラーとなるということで、モチロン内容も優れているんでしょうけど、それだけ話すことに悩みを持つ人が多いということなんでしょうねぇ…

 

 ワタクシ自身も、関西人ということもあって話すこと自体にそれほど苦手意識があるワケではないのですが、効果的に話せているかと言われると、いやいやいや…ということになってしまうところがあって、多分周囲から見てたらうらやましくなるような話し方をするような人であっても、何らかの悩みを抱えているんでしょうね…

 

 で、この本で著者の永松さんが話す際にココロに止めておく大原則として「人は誰もが自分のことが一番大切であること。そして自分に一番興味がある」ということで、自分が相手に伝えたいことを滔々と話すよりも、相手が何に関心があるかということを意識して、その関心に沿った内容を話すことが、ずっと相手に話を聞いてもらえるはずだということで、先日紹介した『人は聞き方が9割』の中で永松さんが「話す」ことよりもずっと相手が言っていることを「聞く」ことの方が重要で、実は『人は聞き方が9割』の方を先に書きたかったと語られていたことに、改めて激しくナットクさせられる部分があります。

 

 ということで、ついつい本能に任せると自分の感性が赴くままに自分が語りたいことを語ってしまいがちですが、やはりコミュニケーションしている相手を尊重した上で、相手が関心のありそうなことを語るというのが、相手にササる最短距離であるでしょうし、商談などではなおさらそういうことに細心の注意を払うべきだろう言うことで、必ずしも能弁な営業マンが成果を上げるワケではなく、訥弁で聞き上手の営業マンがむしろ成績を上げる傾向が強いこともナットクできます。

 

 まあ、キモチよく話すこともいいのかもしれませんが、聞くことによる得ることの多さをアタマに置いておいた方がいいような気がします。