薬剤師でありながら薬に頼らずに症状にアプローチをすることに取り組まれている方が、降圧剤に頼らずに血圧を下げる方法論を紹介した本です。
そもそも高血圧というのは血管が固くなることによっておこるということで、血管を柔らかく保つための体操を紹介されているのも有用だと思うのですが、それだけではなく、元々あまり「高血圧」という診断自体にそれほど大きな意味があるワケではないということと、脳梗塞や脳卒中など生命にかかわるホントにヤバい高血圧がどういうモノなのかということを認識しておくことの重要性を説かれており、むしろ現在の降圧剤などを多用する「治療」は見た目の血圧を下げることはあっても、長期的に見ると弊害の方が大きいということで、この本で紹介されている「降圧体操」で柔らかな血管を保つことや食生活を中心とした生活習慣を整えることが重要だとおっしゃいます。
高血圧を避けるための食生活も、よく言われているような減塩みたいなモノは実はあんまり意味がないようで、そもそも血圧が上がるほどの塩分を摂ること自体がムリだということで、血管を柔らかく保つためにタンパク質を積極的に摂ろうとか、かなり高血圧対策の「常識」を考え直す必要がありそうで、改めて日本の「医療」って何なんだろう、と思ってしまった次第でした…