
- 作者: 佐々木則夫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/04/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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前作「なでしこ力 さあ、一緒に世界一になろう!」は、ドイツW杯直前で
終わっていたので、その続編ということで、W杯優勝から、今度はロンドン
五輪直前のことが取り上げられています。
まあ、結構短期間なんで、あまりネタがなかったのか、佐々木監督自らの
自叙伝的な内容が半分くらいを占めています。
テレもあるのか、W杯優勝までの軌跡については、淡々と事実を書かれて
いて、あんまり裏話とか、こういうときにこうやった!みたいなアピール
もなく、あんまり興味を惹く内容ではありません。
それよりも、佐々木監督自身のことを書かれた内容が、如何に「ノリオ」
が形成されてきたか、ということが垣間見れて興味深い内容となっています。
例えば、少年期は、お父さんのお仕事の都合で転校を繰り返していて、
そのたびに、学年で一番足の速い子との勝負に勝ってなじんでいったこと
とか、サッカーをする環境が無い中で、何とかサッカーをしようと奮闘する
ところとか…あ、あと微笑ましかったのが、学校を抜け出して国立競技場
にペレを見に行って補導されたエピソードですかね。
転校を繰り返して、その度に環境に馴染む努力をしたことが、状況を
冷静に把握することに役立ったとか、既存の枠組みを「与えられたもの」
と捉えずに、何とか「想い」を実現しようとするパッションだとか、結構
その後の「ノリオ」を示唆する内容が多くて興味深かったです。
留任したことが、吉とでるか凶とでるかわかりませんが、今後も女子
サッカーが、それなりの「熱」を保ち続けれるようガンバって欲しいですね。