2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

恋愛の授業/丘沢静也

恋愛の授業 恋は傷つく絶好のチャンス。めざせ10連敗! (講談社選書メチエ) 作者:丘沢 静也 講談社 Amazon 草食男子などが取りざたされるようになって久しく、恋愛に消極的な若い人が増えているということですが、東京都立大学での「恋愛学」の講義をまとめた…

鉄道から見放された列車たち/池口英司

クロ歴史?シロ歴史!鉄道から見放された列車たち 作者:池口英司 イカロス出版 Amazon ワタクシが「鉄」として最も熱心だったころは、国鉄もしくはJRが網の目のように全国に張り巡らされていましたが、新幹線網の拡充だったり、ローカル路線の利用者の減少…

戦争の地政学/篠田英朗

戦争の地政学 (講談社現代新書) 作者:篠田英朗 講談社 Amazon どちらかというと実際の現象面から語られることの多い地政学ですが、専門家の観点で理論の方から地政学を語ろうとした本です。 実は地政学というのは、イギリスを起点とする英米系地政学とドイツ…

10代から知っておきたい女性を閉じ込める「ずるい言葉」/森山至貴

10代から知っておきたい 女性を閉じこめる「ずるい言葉」 作者:森山 至貴 WAVE出版 Amazon 最近はかなりコンプライアンス的にいろいろキビシくなってきていることもあって、あからさまな性差別的発言は影を潜めたという印象を持っていたのですが、そういうあ…

観光コースでない沖縄

第五版 観光コースでない沖縄 作者:謝花 直美,松元 剛,前泊 博盛,亀山 統一 高文研 Amazon タイトルだけ見ると穴場の観光スポットを紹介したガイドブックのようにも思えますが、沖縄の虐げられた歴史を紹介したモノになっています。 薩摩藩の沖縄侵攻以降、…

仕事と家族/筒井淳也

仕事と家族 - 日本はなぜ働きづらく、産みにくいのか (中公新書) 作者:筒井 淳也 中央公論新社 Amazon 家族にまつわる問題の研究を専門とする家族社会学者の方が、日本の少子化の要因となっているとされる女性の家庭と仕事の「両立」について紐解かれた本で…

11人の考える日本人/片山杜秀

11人の考える日本人 吉田松陰から丸山眞男まで (文春新書 1397) 作者:片山 杜秀 文藝春秋 Amazon 『平成史』で”知の怪人”佐藤優さんと共著者である思想家の片山杜秀さんが幕末から戦後に至るまでの11人の思想家について語られた本です。 冒頭で取り上げられ…

宮本常一/畑中章宏

今を生きる思想 宮本常一 歴史は庶民がつくる (講談社現代新書) 作者:畑中 章宏 講談社 Amazon 割と難解なモノが多いのですが、興味をソソる内容が多くて手に取り続けている講談社現代新書の「今を生きる思想」シリーズですが、今回は民俗学者の宮本常一さん…

優しいコミュニケーション/村田和代

優しいコミュニケーション: 「思いやり」の言語学 (岩波新書 新赤版 1971) 作者:村田 和代 岩波書店 Amazon 社会言語学の研究者の方がコミュニケーションの在り方を通して、社会言語学の概要を紹介された本です。 社会言語学というのは「言語(ことば)を社…

不老脳/和田秀樹

不老脳(新潮新書) 作者:和田秀樹 新潮社 Amazon 同んなじことばっかり書いてるとかブチブチ言いながら『80歳の壁』から続く一連のリタイア本を手に取り続けてますが、今回は脳の老化防止についての本です。 基本的には年齢を重ねて活動の意欲が減退するこ…

世界史が苦手な娘に宗教史を教えたら東大に合格した/島田裕巳

世界史が苦手な娘に宗教史を教えたら東大に合格した: 島田裕巳の世界宗教史入門講義 作者:島田裕巳 読書人 Amazon 最近何気にどハマりしている宗教学者の島田裕巳さんが宗教史について語られた本です。 お嬢さんが受験の際に、世界史が苦手だった(実は、島…

世界でいちばんやさしい教養の教科書[人文・社会の教養]/児玉克順

世界でいちばんやさしい 教養の教科書[人文・社会の教養] (Re Seriesまなびを、もういちど。) 作者:児玉克順 学研プラス Amazon 以前、「知の巨人」立花隆さんが「知の怪人」佐藤優さんとの対談本『ぼくらの頭脳の鍛え方』の中で立花さんが教えている学生…

泣きたい日の人生相談/岸見一郎

泣きたい日の人生相談 (講談社現代新書) 作者:岸見一郎 講談社 Amazon アドラー心理学をベースにした『嫌われる勇気』で一世を風靡した岸見先生による「人生相談」です。 元々、『嫌われる勇気』も若者が賢人に人生について質問するという設定だったというこ…

百年人生を笑って過ごす生き方の知恵/高橋恵

百年人生を笑って過ごす生き方の知恵 作者:高橋 恵 致知出版社 Amazon このタイトルを見るとリタイア本かと思えますが、必ずしもそういうワケではありません。 著者の方は「おせっかい協会会長」ということらしく、その肩書を見た時点で個人的にはドン引きで…

調べる技術/小林昌樹

調べる技術: 国会図書館秘伝のレファレンス・チップス 作者:小林 昌樹 皓星社 Amazon 長らく図書館でレファレンス司書として活躍されてきた方が、調べモノのプロとしての技術を紹介された本です。 今だと何でもGoogleさんに聞け!で解決することが多くはなっ…

「日本人の神」入門/島田裕巳

「日本人の神」入門 神道の歴史を読み解く (講談社現代新書) 作者:島田 裕巳 講談社 Amazon 先日紹介した『靖国神社』でも日本の神道に関する外形的な沿革の紹介がありましたが、「入門編」があると知って手に取ってみました。 多神教ということで、一神教で…

学びのクセづけ/船井幸雄

学びのクセづけ 作者:船井 幸雄 海竜社 Amazon 経営コンサルタントの草分けとも言える船井総研創設者である船井幸雄さんによる学びの習慣化のススメです。 ワタクシ自身、高校生位までは決して勉強がスキだったワケではなく、ちょっと楽しいかも!?と思い始め…

80歳の壁[実践篇]/和田秀樹

80歳の壁[実践篇] 幸齢者で生きぬく80の工夫 (幻冬舎新書 688) 作者:和田 秀樹 幻冬舎 Amazon 『80歳の壁』が余程売れているのか、その後も数えきれない程のドジョウを放ち続けておられて、それでも売れているのでしょうか!?…似たような内容だとボヤキながら…

辞めない社員の育て方/大久保俊輝

辞めない社員の育て方 作者:大久保俊輝 時事通信社 Amazon 長らく小学校で教鞭をとられて校長も務められた後、教員の育成を出がけられた方が語る「辞めない社員」の育て方だそうです。 元教員の方が「辞めない社員」の育て方を語るということで、最初は「ん…

日本銀行 我が国に迫る危機/河村小百合

日本銀行 我が国に迫る危機 (講談社現代新書) 作者:河村小百合 講談社 Amazon 歴代最長となる10年の任期を終えて今年4月に退任した日銀の黒田前総裁の政策についての論評です。 任期末期には事実上の利上げとも取れる施策を取りながら、頑として緩和のスタ…

日本が好きだから言わせてもらいます/ジェイソン・モーガン

日本が好きだから言わせてもらいますグローバリストは日米の敵 作者:ジェイソン・モーガン モラロジー道徳教育財団 Amazon アメリカ出身で麗澤大学で教鞭をとられている方が語る日米関係論です。 アメリカ人が”カウンター・カルチャー”に見られるように自分…

撤退論/内田樹編

撤退論 歴史のパラダイム転換にむけて (犀の教室) 作者:内田樹 編,堀田新五郎,斎藤幸平,白井聡,中田考,岩田健太郎,青木真兵,後藤正文,想田和弘,渡邉格,渡邉麻里子,平田オリザ,仲野徹,三砂ちづる,兪炳匡,平川克美 晶文社 Amazon 『日本辺境論』などで知られる…

町中華の丸かじり/東海林さだお

町中華の丸かじり (丸かじりシリーズ 45) 作者:東海林 さだお 朝日新聞出版 Amazon 新聞の4コマ漫画の連載などで知られる漫画家の東海林さんの食に関する著書なのですが、町中華をメインにしたものかと思いきや、単に「週刊朝日」に掲載されたモノをまとめ…

靖国神社/島田裕巳

靖国神社 (幻冬舎新書) 作者:島田 裕巳 幻冬舎 Amazon 最近、著者ループモードに入りつつある宗教学者の島田裕巳さんが靖国神社について語られた本があると知って、手に取ってみました。 島田さんによると、靖国神社について書かれた本は山のようにあるけれ…

西田幾多郎/櫻井歓

今を生きる思想 西田幾多郎 分断された世界を乗り越える (講談社現代新書) 作者:櫻井 歓 講談社 Amazon 講談社現代新書の「今を生きる思想」シリーズに何気にハマっています。 今まで『マルクス』『福沢諭吉』『宇沢弘文』と紹介しましたが、どの巻も120ペー…

養老先生、病院へ行く/養老孟司、中川恵一

養老先生、再び病院へ行く 作者:養老孟司,中川恵一 エクスナレッジ Amazon うっかり、『養老先生、再び病院に行く』の方を先に紹介してしまいましたが、改めて正編の方を手に取ってみました。 コロナ禍であまり出歩かなくなったという養老先生なのですが、コ…

奈良の小さな会社が表参道ヒルズに店を出すまでの道のり/中川淳

奈良の小さな会社が表参道ヒルズに店を出すまでの道のり 作者:中川 淳 日経BP Amazon 先日、中川政七商店の中川淳さんが学生たちのセレクトショップ出店のサポートをされた際の取り組みを紹介した『中川政七商店が18人の学生と挑んだ「志」ある商売のはじめ…

車いすテニスの革命/本條強

車いすテニスの革命: 国枝慎吾選手ゴールデンスラムまでの軌跡 作者:本條 強 山川出版社 Amazon 2023年1月に引退され、その後パラスポーツ普及への貢献を評価されて国民栄誉賞を受賞した車いすテニスの国枝慎吾選手の事蹟を辿った本です。 ただ、この本引退…

世界史を変えたスパイたち/池上彰

世界史を変えたスパイたち 作者:池上 彰 日経BP Amazon 池上彰さんが第二次世界大戦前後以降の世界史上におけるスパイの暗躍の変遷を紹介された本です。 基本的にスパイというのは闇の仕事を請け負う立場であり、粛々と仕事をこなしていれば、その仕事ぶりが…

司馬遼太郎の時代/福間良明

司馬遼太郎の時代-歴史と大衆教養主義 (中公新書 2720) 作者:福間 良明 中央公論新社 Amazon 社会歴史学の研究者の方が司馬遼太郎が幅広い読者に受入れられた理由を紐解かれた本です。 高度成長期にヒット作を連発し、近年でも映画やドラマの原作として取り…