最近はかなりコンプライアンス的にいろいろキビシくなってきていることもあって、あからさまな性差別的発言は影を潜めたという印象を持っていたのですが、そういうあからさまな性差別の意識はなくても、むしろ発言側からすると好意的なつもりの発言が、あからさまに相手側を傷つけないとしても、何かモヤっとした感情を抱かせる可能性があり、さらにそういうコトバの積み重ねが受け取った側の無意識の足かせとなりかねない、ということをケーススタディ的に紹介した本です。
ホメるんであっても容姿のことに言及するのは、特に会社などオフィシャルな場では避けた方がいいというのは理解できるのですが、細やかな心遣いをホメようとするときに「女性らしい」なんているのも、暗に女性はそういう心遣いをすべきだ、という話者側の意図が透けて見えるということで、受け取る側がモヤッとする可能性があるようです。
会社などのオフィシャルな場だけではなくて、ウチにはお年頃のムスメたちが二人いるので、なかなか発言にも気を遣っているつもりではあるのですが、時折ヨメからたしなめられることもあり、この本を読んでいるとそれっぽいこと言ってるよなぁ、と反省させられます。
そういうやたらと気を遣わないといけない状況にイラっとするオジさんもおられるようですが、そういうのって結局は相手への経緯の欠如がもたらすことが多いということをキモに銘じておいた方がよさそうです。