2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

病気にかかるお金がわかる本/畠中雅子、黒田尚子

病気にかかるお金がわかる本 作者:畠中 雅子,黒田 尚子 主婦の友社 Amazon 以前、堤未果さんの『沈みゆく大国アメリカ』を取り上げて、アメリカでは大病をすると貧困に直結しているというハナシを読んで戦慄しましたが、日本では国民皆保険制度がある程度機…

北方領土交渉秘録/東郷和彦

北方領土交渉秘録―失われた五度の機会 (新潮文庫) 作者:和彦, 東郷 新潮社 Amazon ”知の怪人”佐藤優さんの上司としても知られる東郷和彦さんが、ご自身が手掛けられた北方領土返還交渉の過程について語られた本です。 いきなり”知の怪人”佐藤さんが有罪判決…

ロシア点描/小泉悠

ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔 作者:小泉 悠 PHP研究所 Amazon ロシアのウクライナ侵攻以降、時折メディアでお見掛けするようになったロシアの軍事・安全保障政策の研究家である小泉さんがロシアの市井の方々の横顔と、そういった人々の住…

SHO-TIME/ジェフ・フレッチャー

SHOーTIME 大谷翔平 メジャー120年の歴史を変えた男 作者:ジェフ・フレッチャー 徳間書店 Amazon エンゼルスファンが多いというオレンジ・カウンティ(郡)のローカル紙オレンジカウンティー・レジスター紙でエンゼルス番を務めるの記者の方が、大谷翔平選手…

歴史と外交/東郷和彦

歴史と外交─靖国・アジア・東京裁判 (講談社現代新書) 作者:東郷 和彦 講談社 Amazon 太平洋戦争を終戦に導いた外相東郷茂徳を祖父に持ち、父も兄も外交官という外交一家に生まれ、自らも”知の怪人”佐藤優さんの上司として共に北方領土問題返還に取組んだ東…

裏切り者は顔に出る/清水建二

裏切り者は顔に出る-上司、顧客、家族のホンネは「表情」から読み解ける (中公新書ラクレ 754) 作者:清水 建二 中央公論新社 Amazon 人の表情やしぐさ、声色などからヒトのホンネを読み取る方法論のサワリを紹介した本です。 この本を書かれた方は認定FACS(…

こんなに変わった![日本史]偉人たちの評判/河合敦

こんなに変わった! [日本史]偉人たちの評判 作者:河合 敦 講談社 Amazon 最近はNHKの『歴史探偵』にも定期的に出演されるなどメディアへの登場も多くなってきている河合センセイですが、この方はとにかく著作を企画される際の切り口のオモシロさが際立ってお…

仏教入門/松尾剛次

仏教入門 (岩波ジュニア新書) 作者:松尾 剛次 岩波書店 Amazon 岩波ジュニア新書の一冊ということで、中高生をメインターゲットとして仏教の概要を紹介した本です。 この本は1999年の出版で、冒頭で教鞭を取られている大学の新入生がキリストの誕生日は知っ…

ざっくりわかる8コマ人類史/更科功、木下晋也

ざっくりわかる 8コマ人類史 (ざっくりわかるシリーズ) 朝日新聞出版 Amazon 先日『ざっくりわかる8コマ哲学』を紹介しましたが、シリーズものみたいで、人類史が出てたので手に取って見たのですが、今のところ哲学と人類史しかないのですが、この構成って…

京都の歴史を歩く/小林丈広、高木博志、三枝暁子

京都の歴史を歩く (岩波新書) 作者:小林 丈広,高木 博志,三枝 暁子 岩波書店 Amazon 昨日の本と似たコンセプトの本ですが、こちらの本の舞台は京都限定です。 京都では、歴史学、地理学、文学を横断的に融合して京都を紐解く「京都学」の研究が立命館大学を…

目で見る日本史/岡部敬史、山出高士

目でみる日本史 作者:岡部 敬史 東京書籍 Amazon 割と編集に苦言を呈することが多いこのブログですが、これは素晴らしい企画の本ですよ! 冒頭にこの本のコンセプトが掲げてあって「歴史上の人物が見た風景を見に行くこと」ということだそうで、歴史上の人物…

「中国」の形成/岡本隆司

「中国」の形成 現代への展望 (シリーズ 中国の歴史) 作者:岡本 隆司 岩波書店 Amazon 『曾国藩』『李鴻章』『袁世凱』と清朝の宰相を取り上げたシリーズを紹介してきた岡本さんが岩波新書が出版している『シリーズ 中国の歴史』の1冊を執筆されているとい…

袁世凱/岡本隆司

袁世凱――現代中国の出発 (岩波新書) 作者:岡本 隆司 岩波書店 Amazon 先日取り上げた『曾国藩』、昨日の『李鴻章』に続き、袁世凱と清朝末期の宰相三代期が完結ということで、意識しないまま年代順に取り上げることになりました。 袁世凱というと清朝最後の…

李鴻章/岡本隆司

李鴻章――東アジアの近代 (岩波新書) 作者:岡本 隆司 岩波書店 Amazon 先日『曾国藩』を紹介した岡本さんが10年ほど前に既に曾国藩のお弟子さんである李鴻章を取り上げた本を出版されていたと知って手に取ってみました。 李鴻章というと日本人にとっては日清…

一流の育て方/ムーギー・キム、ミセス・パンプキン

一流の育て方―――ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる 作者:ミセス・パンプキン,ムーギー・キム ダイヤモンド社 Amazon グローバルビジネスのフィールドで活躍されて、『最強の働き方』などご経験を踏まえたビジネス書の著者としても知られる…

昭和の参謀/前田啓介

昭和の参謀 (講談社現代新書) 作者:前田 啓介 講談社 Amazon 「昭和の参謀」というと、中国における暴走を放置しただの、ロクに現地の状況も理解せずに作戦を立案して南方での破滅的な敗北の元凶となったなど、とかく批判の的となりがちですが、この本では陸…

ロックの歴史/中山康樹

ロックの歴史 (講談社現代新書) 作者:中山 康樹 講談社 Amazon 先日『ビートルズの謎』を紹介したジャズ雑誌元スイングジャーナル編集長でありながら、ジャズだけではなく桑田佳祐にまで造詣が深かった今は亡き中山康樹さんが、こんな本を書かれていたのを知…

KANO 1931海の向こうの甲子園/ウェイ・ダーション、チャン・チャンウェイ

KANO ―カノ―: 1931 海の向こうの甲子園 出版ワークス Amazon 2014年に映画化された、1931年に台湾代表として、現在の高校野球の前身である甲子園の全国中等学校優勝野球大会に出場し、初出場ながら決勝まで躍進し準優勝を遂げた嘉義農林学校野球部の軌跡を描…

上司の「いじり」が許せない/中野円佳

上司の「いじり」が許せない (講談社現代新書) 作者:中野円佳 講談社 Amazon 女性のキャリアを取り巻く事情を中心に取材をされているフリージャーナリストの方が紹介する職場における「いじり」の実態のその影響について紹介された本です。 「いじり」は「い…

ざっくりわかる8コマ哲学/小川仁志

ざっくりわかる 8コマ哲学 作者:小川 仁志,まめ 朝日新聞出版 Amazon 『7日間で突然頭がよくなる本』など哲学の概念を分かりやすく紐解いて紹介する著書を多くモノにされていることで知られる小川さんがまめさんの8コマと共に著名な哲学者の解いた概念を紹介…

遣唐使 阿倍仲麻呂の夢/上野誠

遣唐使 阿倍仲麻呂の夢 (角川選書) 作者:上野 誠 KADOKAWA Amazon 遣唐使として唐に赴き、玄宗皇帝に重用され、ついに帰国がならなかった阿倍仲麻呂の事蹟を追った本です。 実は阿倍仲麻呂については未だ分からないことがおおいということなのですが、その生…

曾国藩/岡本隆司

曾国藩 「英雄」と中国史 (岩波新書 新赤版1936) 作者:岡本 隆司 岩波書店 Amazon 太平天国の乱を平定したことで知られる清朝末期の重臣の波乱の生涯を追った本で、そういった状況から現代中国の行く末を占おうという意図もあるようです。 曾国藩は湖南と言…

幕末武士の京都グルメ日記/山村竜也

幕末武士の京都グルメ日記 「伊庭八郎征西日記」を読む (幻冬舎新書) 作者:山村 竜也 幻冬舎 Amazon 幕臣の子息で部屋住みの身ながら、上洛する徳川十四代将軍家茂の護衛として京都に赴いた若き武士の日記を紐解いて、当時のグルメ状況を紹介しようという本…

ど真剣に生きる/稲盛和夫

ど真剣に生きる (生活人新書) 作者:稲盛 和夫 NHK出版 Amazon この本は、日本財界で多くの尊敬を集め、今年8月に惜しまれながら90歳で逝去された稲盛さんの2006年に放送されたNHK教育テレビ(現Eテレ)「知るを楽しむ 人生の歩き方」でのインタビューをま…

応援消費/水越康介

応援消費――社会を動かす力 (岩波新書 新赤版1934) 作者:水越 康介 岩波書店 Amazon 近年、取り沙汰されるようになった「応援消費」という新しいタイプの消費行動について、その現象の概要を紹介した本です。 「応援消費」の中には、2008年に開始して制度上紆…

やっぱりただの歌詞じゃねえか、こんなもん/桑田佳祐

桑田佳祐言の葉大全集 やっぱり、ただの歌詩じゃねえか、こんなもん 作者:桑田 佳祐 新潮社 Amazon 元々、サザンオールスターズの歌詞について語った『ただの歌詩じゃねえか、こんなもん (新潮文庫)』『ただの歌詩じゃねえか、こんなもん ’84‐’90 (新潮文庫)…

独裁者プーチンはなぜ暴挙に走ったか/池上彰

独裁者プーチンはなぜ暴挙に走ったか 徹底解説:ウクライナ戦争の深層 作者:池上 彰 文藝春秋 Amazon 池上さんがロシアのウクライナ侵攻を紐解かれたテイに見えますが、書き下ろしなワケではなく、”知の怪人”佐藤優さんの『プーチンの野望』同様、既出の原稿…

一汁一菜でよいという提案/土井善晴

一汁一菜でよいという提案(新潮文庫) 作者:土井善晴 新潮社 Amazon 今年の3月末に、1974年にお父様で料理研究家の土井勝さんが始められて、お父さまの逝去に当たって引き継いだテレビ朝日の料理番組『おかずのクッキング』が終了したことが悔やまれる料理…

地図の無い国から/ロバート・ハリス

地図の無い国から 作者:ロバート ハリス 幻冬舎 Amazon よく何かの本で推薦図書や参考図書として挙げられるモノって、結構芋づる式に自分の関心のある分野の知らない本を紹介してくれて、こういうブログをやっていると重宝しているのですが、時折備忘録に書…

世界は分けてもわからない/福岡伸一

世界は分けてもわからない (講談社現代新書) 作者:福岡 伸一 講談社 Amazon 『生物と無生物のあいだ』の福岡さんが2008年6月~2009年7月に『本』誌に寄稿した連載をまとめた本です。 福岡さんというと『生物と無生物のあいだ』でも、かなり難解で専門的な科…