不老脳/和田秀樹

 

 

 同んなじことばっかり書いてるとかブチブチ言いながら『80歳の壁』から続く一連のリタイア本を手に取り続けてますが、今回は脳の老化防止についての本です。

 

 基本的には年齢を重ねて活動の意欲が減退することで、前頭葉の働きが鈍ることを重ねて、老化→痴呆につながるということのようですが、ここ数年のコロナ禍がそういう傾向に拍車をかけたカタチになっていて、今後痴呆が増えていく恐れがあるということです。

 

 そういった状況を払拭するために積極的に活動して行こうというのが趣旨で、自分のための備忘録的に”脳力”維持の5ヶ条を紹介しておきますと、

  1.「二分割思考」をやめる

  2.実験する

  3.運動する

  4.人とつながる

  5.アウトプットを心がける

ということで、積極的に複雑な思考をすることを心がけて、前頭葉ラクをさせないことを励行することで老化→痴呆を避ける可能性が高まるようです。

 

 この本が面白いのは、そういう老化について、日本の国全体が「前頭葉」の不全を起こしているんじゃないかということで、そういうことになった原因として、「正解」を求めたがる教育が作用している部分が多いんじゃないか!?ということで、多様性が求められる昨今の状況の中で、臨機応変にコトにあたれるような柔軟な思考力を持てるような教育を進めることが喫緊の課題だとおっしゃっておられて、それが老化→痴呆の防止にもつながるんじゃないか、との指摘はかなり興味深いところです。