日本が好きだから言わせてもらいます/ジェイソン・モーガン

 

 

 アメリカ出身で麗澤大学で教鞭をとられている方が語る日米関係論です。

 

 アメリカ人が”カウンター・カルチャー”に見られるように自分と異なる考え方を持つ人に排他的な態度をとる傾向が強いのに対して、日本人の多くが「人情に厚く美しい生活態度、風俗習慣」である「醇風美俗」を持つとおっしゃられていて、日本人の多くがケント・ギルバートさんが再三おっしゃっていGHPの占領政策の中で日本人が軍国主義的な思想を持たないようにするための「洗脳」であるWGIPの影響下にあることを残念がられていて、そういう美風をめでてくださるのはありがたいのですが、日本の太平洋戦争時の思想的背景である八紘一宇を礼賛し、東南アジアへの侵攻を大東亜共栄圏の実現のための欧米の帝国主義からの解放戦争だとしていて、おおよそ現在の日本人なら考えないような、戦時中の指導者がタイムスリップしてきたかのような論調にかなり驚きます。

 

 確かにトランプ以前のアメリカのグローバリズムの考え方は、アメリカ人の在りがちな優生主義的な考え方が背景にあって、必ずしも全体最適ではなくアメリカの利益のためのモノだという色彩が強いことは否めませんが、それで大東亜共栄圏を正当化するということにつながることに違和感を覚えるのは、やはりまだワタクシもWGIPの影響下にあるということなのかと、ちょっと戸惑いを感じるモノでした。