ChatGPTの衝撃/矢内東紀

 

 

 ChatGPTの出現は文字通り「衝撃」だったワケですが、今後こういった生成系AIがどういった影響を及ぼすのかということを考える上でも、生成系AIにどんなことができるのかということを知っておくのは意義があると思い、手に取ってみました。

 

 メディアで扇動的に報じられているほど、何でもできるというワケではなさそうで、特に最新情報を交えたトピックにはGPT-4の時点でもかなり弱点を抱えているようで、弱点を数え上げれば、まだまだだと思う向きが、特に過度な品質を求めがちな日本人には多いような気がしますが、現時点で「できる」ことだけを考えても、積極的に活用を考えれば、大半のオフィス業務に取り入れることができそうです。

 

 この本で取り上げられているだけでも、

  ・翻訳

  ・要約作成

  ・企画書作成

  ・会議のアジェンダ作成

  ・戦略策定

  ・タスク管理

  ・課題解決

  ・コピーライティング

  ・ウェブサイト作成

など、「オレ、要らんなん!?」ってなるなんちゃってビジネスパーソンが多々おられるのではないかと思えるほどです。

 

 モチロン、完璧に仕上げられるわけではなく、ChatGPTが作ったモノを見て調整を入れた上で、ということにはなるのでしょうけど、これだけの業務で叩き台を作ってくれるだけでも大助かりで、特にこういった企画系の人材が多くない中小企業やスタートアップ企業などでは大きなパワーとなるはずで、如何にこういったモノを使いこなすかによって、かなりこれまでと比べてビジネスのステージが変わるような気すらします。

 

 ということで、やはりAIに仕事をとってかわられる人から、AIを使う人への脱却は多くの人にとって喫緊の課題であり、そうじゃないと食いっぱぐれでしまうことになりかねないことがよくわかる内容となっています。