調べる技術/小林昌樹

 

 

 長らく図書館でレファレンス司書として活躍されてきた方が、調べモノのプロとしての技術を紹介された本です。

 

 今だと何でもGoogleさんに聞け!で解決することが多くはなっていますが、未だそれだけではない調べモノの技術の深淵な世界があるということをまざまざと披瀝されているのが印象的です。

 

 ネットで調べられることはあくまでもネット上に情報があることが前提であるということで、そのネット上にないことも含めて調べるためのツールとコツがあるということで、ディープな調べモノをする際には、まだまだそういうプロとしての技術が有用だということを再認識させられます。

 

 また、図書館では調べモノをする側が、実際にそういう資料があるかどうかを知らないで、フワッと「こういう資料ってありませんか!?」みたいな引き合いも多々あるようで、そういう「存在するかしないかわからない」資料を見つけるというのは調べる側に相当のノウハウが必要なんだな、ということがわかります。

 

 情報が溢れすぎている昨今だからこそ、こういう「技術」を研ぎ澄ますことがより重要だということを再認識させてくれる本です。