貯まる生活/林總

 

貯まる生活―見えない未来にそなえる家計マネジメント術

貯まる生活―見えない未来にそなえる家計マネジメント術

 

 

 ちょっと著者ループモードに入ろうかなあ…という感じにな
っている林さんの本です。
 
 林さんお得意のストーリー仕立てで、偶然同席した凄腕のビ
ジネスパーソンにアドバイスを受けるという、先日紹介した
ドラッカーと会計の話をしよう』と同じような設定ですが、
今回は家庭の主婦が、大物コンサルタントに家計の管理につい
て、ドラッカーの考えに基づいたアドバイスを受けるという内
容になっています。

 ドラッカーが家計の管理のことを言っているのか、という
訳ではないようなのですが、結局、家計も企業の管理会計
同様に、予算を組んで、その内容に従って収入と支出を管理
するといったことが必要だといいます。

 ただ、そうは言っても、そういったことを念頭に入れて、
管理を始めた人も、なかなか続かなかった…と言うことが多い
んじゃないかと思うのですが、なぜそれが続かないかという
と、現在の消費の状況をちゃんと把握できていない、もしく
は将来に見込める支出をキチンと念頭に置いて上での予算組
ができていないからだ、と言うことです。

 そうした上で、契約とかで縛られていて既に決まってしま
っている管理不可支出と、任意で支出の有無や、その額を決
めることができる管理可能支出に分けて、管理可能支出、そ
れも固定的に大きな金額が動く項目にフォーカスして対処す
ることで、収支を均衡させることが容易になるということ
です。

 数字を埋めていけば、そういう観点で家計の管理ができる
チャートも付いていて、家計の収支がなかなかうまくいかな
いという方には、是非是非、手に取ってもらいたい本です。