世界一わかりやすい会計の授業/林總

 

世界一わかりやすい会計の授業

世界一わかりやすい会計の授業

 

 

 今回はストーリー仕立てではありません。

 ただ、「授業」を名乗っているのですが、あんまり堅苦しい
理論に終始するわけでもありません。

 と言うのも、林さんが一貫しておっしゃっている現場の状況
とセットで見ないと、会計は正に絵にかいた餅だということを、
いつもにも増して強調されています。

 例えば、工場でQC活動なんかの効果で生産効率は上がって
いるのに、回転率が上がらないといったこともあるかと思いま
すが、会計上は、???となっていても、現場に行ってみれば、
段取替がやたらと増えていたり、ということで一見してわかる
ことがあるわけです。

 後は、あくまでも会計上の利益というのは、会社の「意見」
に過ぎないということで、「利益」にフォーカスすることの危
険性を語られます。

 なぜなら、粉飾をするのは比較的簡単で、それを見抜くのは、
簡単なトリックであっても、意外と難しいからということです。

 最近、会社が急にキャッシュフローキャッシュフローって
言い出したっているビジネスパーソンの方がいらっしゃると思
いますが、国際会計基準への準拠という側面もあると思うので
すが、現金というのは、利益とは異なり、厳然たる「事実」で
あって、あれこれ「意見」を差し挟む余地がないからだという
ことです。(ごまかしたい人にとっては、不都合極まりない訳
ですが…)