長くサッカー日本代表の主将を務めた宮本氏の現役時代の著書です。
ドイツW杯における代表チーム崩壊に至った原因ともいえる、中田ヒデと守備陣の軋轢についても、意外な程セキララに語られていて、興味をソソられます。
キャプテンシーと言っても様々なスタイルが取りざたされる訳ですが、宮本氏のキャプテンシーと言うのはコミュニケーションを重視するスタイルで、できる限り多くのコンセンサスを得た上で、チームを一つにしていくことを志向されていたようです。
さらに、オーストリアの強豪・ザルツブルク在籍時に目の当たりにしたキャプテン像から学んだことにも触れられていて、人にもよるところはあるんでしょうけど、あちらでのキャプテンのカリスマ性や存在感と言うのは、日本ではイメージしにくい程に大きなモノのようですね。
こうした責任感の塊のような宮本氏が今後の日本サッカー界で果たしていく役割が楽しみに思えるような本でした。