酒井さんの『本が多すぎる (文春文庫)』の中で取り上げられていたので、手に取って
みました。
モチロン、トップクラスのアスリートとして競技生活を送るということは、多くのことを犠牲にした上でないと成り立たないのは確かなのですが、リオオリンピック中に、女性アスリートが生理の影響について語っているのが取りざたされていましたが、男性
アスリートに比べると、女性アスリートが如何に多くのモノを犠牲にしないといけないのか、とこの本を読むと気が遠くなる思いがします。
特に、体重を絞らなくてはいけない陸上の長距離種目なんかに取組むアスリートは、激しい練習をしながらも極端に栄養摂取も制限しないといけないということで、骨粗鬆症になる人が多く、競技を続けることイコール、将来、子供を産むことをあきらめなければいけない、といった状況もありえるようです。
また、どうしてもメディアがルックスのいい女性アスリートを優先して取り上げる傾向が強いことから、無用な苦労を強いられるアスリートがいたりとか、男性に比べて競技自体がマイナーなことから、悲惨な競技環境を強いられたり…男性アスリートに比べると環境面でも苦難を強いられることが多いということです。
これから一層、温かい目で女性アスリートを応援したい、と強く思わされる本です。