日本人はなぜシュートを打たないのか?/湯浅健二

日本人はなぜシュートを打たないのか? (アスキー新書 018)

日本人はなぜシュートを打たないのか? (アスキー新書 018)

 先日、「サッカー戦術の仕組み- 日本人の“サッカーIQ"を高める本」に
感銘を受けた湯浅さんの本を図書館で見つけたので、手にとってみました。

 タイトルから見ると、フォワードの決定力不足について書かれた本のように思えます。
 でも、この本は、著者のプレーヤーとしてのドイツ留学時代の経験、コーチ時代の経験
を通して、日本人のサッカープレー中のメンタルについての言及がなされています。

 まず、日本人は責任を曖昧にする傾向があるということで、責任がはっきりしたプレー
を回避しがたるということです。
 ということで、決めたか、外したかということが明確になるシュートを避ける傾向が強い
ようです。

 あと、日本のサッカーの後進性を示すものとして、ボールを持っていない時の動きの
緩慢差について書かれています。

 こういう日本人のとしての根源的な部分を指摘されると、絶望的な気もしたのですが、
非常に興味深い観点でした。

 なんとか、こういうものを変えていかないと、本当に強くはなれないのですね。