日本サッカー 世界で勝つための戦術論 (青春新書INTELLIGENCE)
- 作者: 西部謙司
- 出版社/メーカー: 青春出版社
- 発売日: 2009/11/03
- メディア: 新書
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南アフリカW杯が終わったこの時点で、W杯前に書かれた本がどういうことを言って
いたのかを確認するのが結構マイブームだったりします。
この本では、タイトルからは南アフリカW杯で勝つための戦術論を示しているように、
見えますが、もっと根本的に、ずっと先、いつかW杯を制覇するために日本がとるべき
「戦略」について書かれているように思えます。
例えば、今日本に決定的に不足している、大型FWの整備やCBの人材を豊富にする
こと、いかにしてヨーロッパのチャンピオンズリーグに出るような人材を輩出していく
かといったことを書かれています。
ただ、ご自身も書かれているように、どちらが卵か鶏かみたいな議論をされていて、
堂々巡りになっており、具体的な処方箋を提示できているわけではありません。
正直、割と戦術論で、「サッカー戦術クロニクル」といった好著をモノにされて
いる著者なんで、肩透かしの感があります。
いずれにしても、岡田監督の直前の豹変はあるにせよ、W杯の戦い方を明確に予言
されているのは、「日本サッカー現場検証 (じっぴコンパクト新書)」の杉山氏だけのよう
ですね。