おとなの小論文教室。/山田ズーニー

おとなの小論文教室。

おとなの小論文教室。

 糸井重里さんが主催する「ほぼ日イトイ新聞」と言うサイトの連載をまとめた本で、
「小論文教室」を名乗っていますが、ノウハウ物というよりも、読者の人とのやり取りを通して、
「発信する」ことについていろんな角度から考察されています。

 というよりも、「発信する」ことにもがき苦しんでいる人たちに寄り添っているって感じです
かね…

 「発信する」と言っても、「小論文教室」と名乗っているからと言っても、別に文章を書くと
言うことに特化しているわけではなく、普段の周辺の人とのコミュニケーションも含まれるよう
です。

 で、現代の日本人は往々にして、発信する際に困るのは、
   ・本当に自分の言いたいことは何か、ということが明確に意識できていない。
   ・言いたい相手の属性がちゃんと把握出来ていない。
    (というよりも、相手を明確に出来ているのかすらわからない…)
ということで、そういうところをもがき苦しみながら、突き詰めて言っています。

 逆に言うと、そういうことを意識するクセをつけていると、言いたいことを明確伝える近道に
なるようです。

 ちょっとスジが見えにくくて、読みにくいところはあるのですが、そこでもがき苦しむことで
得るものも多い本だと思います。