先日、2003年に出版された「童貞論」を紹介しましたが、2015年に出版された「童貞論」を発見したので手に取ってみました。
この本、以前『職業としてのAV女優 (幻冬舎新書)』を紹介した中村さんが書かれた本なのですが、アンダーグラウンドな世界のルポを得意とする中村さんの取材力が光ります。
中年童貞というのは、30歳以上で女性と性行為の経験の無い人ということで、そういう人へのインタビューから成り立っているのですが、
・オタク
・ネット右翼
・女性に絶望した人
等々のバックグラウンドを持つ方ごとにカテゴライズして紹介されているのですが、共通しているのが、コミュニケーション脳力に問題があり、孤立した結果、かなり独善的な考え方を持つようになってしまっているというところがあります。
サンプルが少ないので一般論として語ろうとしているところにムリヤリ感は否めないものの、ある程度の“真実”があるように思えます。
いろんな意味で、読んでいて久々に“寒気”を覚えるような気がした本でした。