戦争で読み解く日本近現代史/河合敦

 

やり直し教養講座 戦争で読み解く日本近現代史 (NHK出版新書)

やり直し教養講座 戦争で読み解く日本近現代史 (NHK出版新書)

 

 

 テレビでも時折お見掛けする河合先生の著書です。

 今回の本は幕末以降の日本史を“戦争”をキーワードに辿るという趣旨なんですが、アメリカ、中国、韓国、イギリス、ロシアという当時日本と関係が深かった国ごとにとドルことによって、変遷を浮き彫りにしようということです。

 確かにこういう風にそれぞれの国との外交史と言うカタチにしないとなかなかクローズアップされない事象もあって、一般的な歴史の知識からは埋もれてしまいがちなことを、こういうカタチで提示することで、明らかにし、それにより歴史の因果関係が明確になりやすいようです。

 特に戦争を引き起こすに至った経緯なんかも浮き上がってくるようで、時折、時の空気に迎合した為政者や外交官を厳しく非難されています。

 それにしても河合先生は、以前紹介した『外国人がみた日本史 (ベスト新書)』でもそうなんですが、特殊な内容を取り上げるワケではないんですが、切り口の巧みさで歴史に新たな発見をもたらすということで、ちょっとハマってしまいそうです。