詐欺師入門/デヴィッド・W・モラー

 

詐欺師入門―騙しの天才たち その華麗なる手口

詐欺師入門―騙しの天才たち その華麗なる手口

 

 

 詐欺師「入門」とありますが、初歩的な話が書かれているワケではなくて、また詐欺師のテクをビジネスに応用するとかそういうこともなく、言ってみれば詐欺師の生態というか典型的な「やり口」をありがちな実例に沿って紹介されています。

 詐欺師というのは犯罪者の中でもかなり高いステータスを誇るようで、相当高いスキルが要求されるようです。

 また役割分担やフォーメーションといったモノもスキなく組み上げられていて、英語で詐欺師のことを“Con Artist”と呼ぶように、アートと言ってもいいようなスキルを駆使されます。

 ヤバい状況になったときのセーフティネットについても、時には警察も含めた人的ネットワークを駆使して致命的なダメージを受けないような対策が練られているようです。

 実際にダマすストーリーを読んでいると、なぜそんなことにダマされる!?と字面レベルでは感じるのですが、それだけ高度な心理的なスキルを駆使しているからなんでしょうね…