サッカー日本代表戦術アナライズ/西部謙司

 

サッカー日本代表戦術アナライズ 歴代監督の「戦術の攻防史」を徹底分析

サッカー日本代表戦術アナライズ 歴代監督の「戦術の攻防史」を徹底分析

  • 作者:西部謙司
  • 発売日: 2018/03/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 戦術分析のスペシャリストである西部さんがオフトジャパン以降の日本代表の戦術をブッた斬ります。

 

 この本では、日本のサッカーファンが好むシステム論ではなくて、歴代日本代表の戦術の運用面の変遷を語ることによって、試合における具体的な対応の変遷を語られることで、単純なシステム論やフィジカルの差異など、これまでとは異なる最先端の競技力と日本代表のスキルとの差を正しく示されているような気がします。

 

 歴代の日本代表の監督がフィジカルの差を指摘されていますが、西部さんは、確かに単純な身体能力の差から見たら、それなりの差はあるものの、運用能力を加味すればそれほどのパフォーマンスの差は見られないということで、単純にカラダの大きさだけでフィジカルの差を語ることは、最早過去のモノとなっていることを示されています。

 

 とは言いながら、未だヨーロッパや南米のトップレベルから言うと実績面において劣っているのは間違いなくて、そういう所の差異について、戦術の運用の精度についてかなり劣った部分があるようです。

 

 この本は、ロシアW杯前に書かれた本で、まだハリルホジッチ監督が解任される前の段階で、アメリカW杯予選時からハリルホジッチの前任者であるアギーレ監督までの戦術の変遷を語られているのですが、その間も方向性の志向のブレを問われ続けてきたんですが、確実のその振幅は小さくなってきていることを示唆されていて、確固たる日本代表の歩みを傍証されているといえそうです。

 

 そんな中で、ジーコジャパン以降、確実に日本代表の「日本化」が進んでいると、西部さんは評価されているのですが、必ずしもそいうった「日本化」に頼らなくても戦っていけるだけの素養も備えてきているとも言えそうです。

 

 この本の中で一番意外だったのが、識者の中での評価も一番高く、個人的にも日本代表のベストゲームだと思っている南アW杯グループリーグ最終戦デンマーク戦の評価で、戦術の遂行においてデンマークがその後、バルセロナバイエルングアルディオラ監督が実践するポジショナルプレーをいち早く実践されていて、その部分では日本代表を圧倒していて、本田選手や遠藤選手のFKを始めとする個人のスキルでデンマークを押し切ったということで、ヨーロッパや南米などのサッカー先進国に対して、多くの日本人の固定概念に反して“個”で押し切ったという評価をされているところです。

 

 昨今では、若いうちからヨーロッパの主要リーグでプレーする選手も増えていて、フィジカル面でも戦

 戦術分析のスペシャリストである西部さんがオフトジャパン以降の日本代表の戦術をブッた斬ります。

 この本では、日本のサッカーファンが好むシステム論ではなくて、歴代日本代表の戦術の運用面の変遷を語ることによって、試合における具体的な対応の変遷を語られることで、単純なシステム論やフィジカルの差異など、これまでとは異なる最先端の競技力と日本代表のスキルとの差を正しく示されているような気がします。

 歴代の日本代表の監督がフィジカルの差を指摘されていますが、西部さんは、確かに単純な身体能力の差から見たら、それなりの差はあるものの、運用能力を加味すればそれほどのパフォーマンスの差は見られないということで、単純にカラダの大きさだけでフィジカルの差を語ることは、最早過去のモノとなっていることを示されています。

 とは言いながら、未だヨーロッパや南米のトップレベルから言うと実績面において劣っているのは間違いなくて、そういう所の差異について、戦術の運用の精度についてかなり劣った部分があるようです。

 この本は、ロシアW杯前に書かれた本で、まだハリルホジッチ監督が解任される前の段階で、アメリカW杯予選時からハリルホジッチの前任者であるアギーレ監督までの戦術の変遷を語られているのですが、その間も方向性の志向のブレを問われ続けてきたんですが、確実のその振幅は小さくなってきていることを示唆されていて、確固たる日本代表の歩みを傍証されているといえそうです。

 そんな中で、ジーコジャパン以降、確実に日本代表の「日本化」が進んでいると、西部さんは評価されているのですが、必ずしもそいうった「日本化」に頼らなくても戦っていけるだけの素養も備えてきているとも言えそうです。

 この本の中で一番意外だったのが、識者の中での評価も一番高く、個人的にも日本代表のベストゲームだと思っている南アW杯グループリーグ最終戦デンマーク戦の評価で、戦術の遂行においてデンマークがその後、バルセロナバイエルングアルディオラ監督が実践するポジショナルプレーをいち早く実践されていて、その部分では日本代表を圧倒していて、本田選手や遠藤選手のFKを始めとする個人のスキルでデンマークを押し切ったということで、ヨーロッパや南米などのサッカー先進国に対して、多くの日本人の固定概念に反して“個”で押し切ったという評価をされているところです。

 昨今では、若いうちからヨーロッパの主要リーグでプレーする選手も増えていて、フィジカル面でも戦術面でも、ヨーロッパの選手と遜色ない選手が増えてきており、過度の期待は禁物ですが、確実に競争力は上がってきているようです。