ひと頃一世を風靡した東大生のノートについてのムックです。
「東大」「かならず美しい」なんて言うと、以前だとイラッとしていたところですが、この本で出てくる東大合格者の中で、現役時代国語の成績が偏差値30代だったにも関わらず、予備校のセンセイに教わったノートの取り方で80代にまで偏差値を伸ばすという驚異の効果があったということで、まあ、元々はエラかったに違いないのですが、それでもそういう潜在能力を呼び覚ますだけの効果があるんだということのようです。
この本の著者である太田さんは元々教育関係に従事されていて、以前はノートを作るより問題を解く方に重きを置くという考え方だったそうなのですが、東大合格者のノートを見ていると、ノートをまとめることに一定の効果があるのではないかと思いあたって、数多くのノートを見てこられたということです。
そんな中で太田さんが、東大合格者の多くに共通するノートの法則として、
法則1:とにかく文頭は揃える
法則2:写す必要がなければコピー
法則3:大胆に余白をとる
法則4:インデックスを活用
法則5:ノートは区切りが肝心
法則6:オリジナルのフォーマットを持つ
法則7:当然、丁寧に書いている
の7つを挙げられています。
必ずしもすべてのノートが7つの法則全てを兼ね備えているワケではないのですが、どのノートも必ずいくつかの要素を含んでいるということです。
多くの東大合格者が直前にノートを見直したりしていたということで、自分の理解を視覚的に振り返り易いカタチになっていたんだろうな、と思われます。
まあ、そういう風にキレイなノートを作れるのは元々アタマがいいからなんだと、デキの悪いワタクシなんかはスネた見方をしてしまいますが、この本に出てくる東大合格者たちも試行錯誤を経て、キレイなノートにたどり着いたということで、やはり才能と努力を兼ね備えないと乗り切れないのかも知れません。
また、そういう風に視覚的に理解しやすい文書を作れるということは将来ビジネスの上でも大きなアドバンテージになりますし、そういう教育が、こういう一部のエリートだけのモノではなく、多くの学生たちが身に付けることができる体制を何とか作ってもらえないモノですかねぇ…