本田宗一郎の哲学。/梶原一明

本田宗一郎の哲学―人生は「得手に帆あげて」生きよ

本田宗一郎の哲学―人生は「得手に帆あげて」生きよ

 なだたる偉大な経営者の中で、私にとって特に興味を惹く人が、本田宗一郎氏だったり
します。
 何が、興味を惹くか、と言うと、自分の会社に自分の身内を入れないと言う潔癖さだっ
たり、ある程度の段階でサッと身を引き、後進にあとを託すといった、出処進退の美しさ
だったりします。

 この本は、本田宗一郎氏が残した発言を中心として、その人となり、経営に関する姿勢
なんかを示しているのですが、特に興味を惹いたのが、副社長であり、実務面でホンダを
作り上げた藤沢武夫氏との関係です。

 日本を代表する企業であるホンダとソニーが、二人の偉大な経営者の共同によってつくり
あげられたことは興味深いのですが、その姿の違いがより興味深いです。