- 作者: 毛利子来
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2002/09
- メディア: 単行本
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「父親には乳房がない」ことが、父親と母親との最大の違いなんだそ
うです。
と言うのも、乳房を吸うというのは、子供にとって生命線であり、
母親とは根源的なところでつながっているのに対して、父親とは、極端
な話、接触しなくても生存していけるのだと言う、残酷なまでの差につ
いて言及されています。
ということで、ある意味父親というのは母親と比べて、子供にとって
客観的になれる存在なんだといいます。
そういう立場を意識して、「父親だから」と変に力を入れるのでは
なくて、子供の存在をありのままに受け入れる態度が求められるようで、
押しつけや、その逆の妙な甘やかしではなくて、いいことはいい、悪い
ことは悪いということが大事なんだと言います。
この本の中では、父親だから、と言う趣旨での記述も去ることながら、
子供へのしつけをする際に、「正しいこと」と言いながら、親の都合を
押し付けている場面があるのではないか、ということを書かれていて、
冷や汗を書きながら読みました。
子供は、親が思っているよりもずっとしっかりとしていて、それを
自分の力で具現化させてあげることが重要なようで、構いすぎるのは
その自然な力を損ないかねないようです。
大変耳の痛い本でしたが、良い本でした。