バルセロナ戦略アナライズ/西部謙司

サッカー バルセロナ戦術アナライズ  最強チームのセオリーを読み解く

サッカー バルセロナ戦術アナライズ 最強チームのセオリーを読み解く

 6/20出版の本なんで、今シーズンのCL決勝のことは書かれておりませんが、
この本を読んでいると、CL決勝を見ていて不思議に思っていたことが、何と
なく理解できるような気がしました。

 意外な気がしたのですが、バルセロナのサッカーって、ベースとなってい
るのが、人に対するディフェンスだということです。
 目的としては、フィジカルに劣る選手の多いバルセロナが、如何にして
ポゼッションを確保するか、ということなんですが、そのために、人をしっ
かりと見続けて、柔軟に状況に対処することが大事なようです。
 割と、精緻な戦略のもとに成り立っているのだろうな、とは思うのですが、
ベースとしては、リアクションだというのが結構オドロキでした。

 今のバルセロナの成り立ちの前提として、クライフ監督就任以降のバルセ
ロナの歩みが書かれているのですが、最近よく言われる、ここ20年の伝統
が、今のバルセロナの強さが凝縮されている、ということがなんとなく納得
できました。

 と、言うことは、他のクラブは、それくらいの年数を積み上げないと、
バルセロナより強くなれないってことなんでしょうか…