- 作者: 小山龍介
- 出版社/メーカー: フォレスト出版
- 発売日: 2012/04/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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『HAKCS』シリーズで有名な小山さんが、愛してやまない中日ドラゴンズの落合博満監督
時代の采配を、ビジネス的な視点から語ったという本です。
得てして、ビジネス書の著者がスポーツを題材にして書いた本って言えば、素材に寄り
かかってしまって、あなたがこの本を書く意義って何?ってツッコミたくなるようなモノ
か、逆にムリヤリ持論をスポーツの現象に当てはめて、それはないやろ!とツッコミたく
なる代物がほとんどなのですが、この本は、落合監督の采配が、ホントにビジネスとの
近似性があるのか、小山さんの落合ドラゴンズへの愛故か、そういったムリヤリ感を
ほとんど感じさせない、読み応えのあるものとなっています。
ビジネス書&落合采配というと、ドライな内容になると言うイメージを持たれる方も
多いかもしれませんが、確かに、1シーズン中何回負けれるか、というところから逆算
してシーズン全体の戦略を立てるとか、戦術を徹底させるために、1つの試合だけを
取ってみれば、不利と思われる作戦であっても、「いつもの」采配を貫いたりとか、
「戦略的な」側面が多々あるのは確かなのですが、落合監督自身の著書である、
『采配』でも語られていますが、如何に個々の選手の細かいところまで
を見ているか、というところが特筆されています。
でも、実際のビジネスの世界でも、如何に部下の動向をちゃんと見ているかと言う
のは、結構基本的な事項ですよね。
いやー、見事なコラボレーションでした。