昨日に引き続き落合さんの本です。
昨日の本が、社会人野球の監督をターゲットとした、ちょっと特殊な本だったのですが、今日の本は主に監督としての立場から、様々な局面について語られたモノとなっています。
昨日の本でも感じましたが、落合さんはホントに野球のことを深く考えていらっしゃるなぁ、というのが率直な感想で、野球でありうべきあらゆる局面でどうすべきなのかということを考えておられるように思います。
そういう風にあらゆる局面をあらかじめ考えておられるからなのか、落合さんは変な無いものねだりをすることが少ないようで、中日ドラゴンズの監督就任初年度に、前年度の選手のクビを一切切ることもなく、さらには戦力補強を求めることもなく、現状維持の体制でリーグ優勝に導いたことが印象的です。
そういう状況の中で、過度に選手に期待しすぎるワケではなく、それぞれの主力選手が最低これくらいはやってほしいということをできる環境を作られたとともに、若手の選手が活躍できる環境を作ったことで、当初の想定以上の成果を上げることができたということもあるでしょう。
なぜそういうことができたのかということなんですが、落合さんはかなり冷静に、かなりしっかりと選手を見ているということがあると思われます。
そうすることで、選手への期待値の制度が上がるということもあるでしょうし、見られていると感じることで、選手からの監督への信頼感が向上することでの成果の向上という側面も大いにあったのではないかと思われます。
そういう意味で「常に優勝争いができるチームを作ってほしい」という就任時の期待値をしっかりと満たしたという意味で、落合さんは紛れもないプロフェッショナルだったワケですが、ちょっと勝ち続けると、ミョーな色気を出して、勝っても人気の上がらないことで落合監督を切ってしまった中日球団の経営はアマチュアだったということなんでしょうか…