33歳からの時間のルール/柴田英寿

 

33歳からの時間のルール (アスカビジネス)

33歳からの時間のルール (アスカビジネス)

 

 

 『33歳からの~』というのがシリーズもののようですが、「時間」
というテーマで、柴田さんが語られます。

 「時間」ということをメインにされていますが、それだけに留まら
ず、言ってみれば仕事へのスタンスを語られているという感じの本に
なります。

 『お先に失礼する!技術』と似た感じなのかな、と思っていたの
ですが、あちらは、効率的に仕事を進めるための技術論的な内容が
中心になっていたのに対し、この本では、そういうことも、もちろん
含まれているのですが、その背景にある「なぜ」効率化を進めるか、
という考え方が紹介されています。

 要は、人生を幸せに生きるために、自分の好きなことをする時間
を多くするために、仕事上やらなければならないことをできるだけ
効率を上げて片付けよう、ということです。
 
 「レバレッジ」の本田直之さんも、どっかに「レバレッジ」シリ
ーズを若い読者が読むと、上っ面だけを捉えて、会社の仕事をテキ
トーに流して、いっちょ前になったような気になっている、そうい
うことを柴田さんも感じられいるようで、仕事にせよ、それ以外の
ことにせよ、懸命にやるべき時に、それこそ命懸けに近い覚悟で、
取り組む…逆に、家族との時間を確保するために、余計なことを
しがらみをふりすてる覚悟も受け入れるということです。

 これまでの著書だと、「軽い」感じがしなくもなかったのです
が、この本を読んで、覚悟をもって、軽やかに生きておられるよ
うに伺えて、清々しい思いがしました。