タモリ論/樋口毅宏

 

タモリ論 (新潮新書)

タモリ論 (新潮新書)

 

 

 いいともの終了直前に出版されて、話題になった本です。

 この方作家なのですが、タモリのことを小説に取り上げる
くらいタモリに傾倒されている方で、そういう思い入れを
語っているのかな、と思いきや、いいともに関する、“そう
言えば、そういうことあったよね”的なエピソードとか、
BIG3と言われる、ビートたけし明石家さんまに関する
論評など、タモリの周辺論に終始して、あまりタモリの本質
に迫ろうという意志を感じさせません。

 いいともに関する“あるある”は、世代が一緒なだけに
楽しませていただきましたが、せっかく思い入れがあるのだ
から、その思い入れを世に問うて欲しかった気がします。