現在は京都在住の元ゴールドマン・サックスのアナリストをされていた方による、「日本再生論」です。
経済の発展と言うのは人口の増加に依存するところが大きく、それを生産性の向上で補うのは、これまでの統計上も難しいということで、今後人口が目覚ましく増える可能性が著しく低く、かつ移民を受け入れることに積極的でない日本が、経済的に再び発展していくには、「観光立国」しかない、ということで、如何にしてアプローチしていくか、ということを分析されています。
「観光立国」をしていくための基本的な要件として、
・気候
・自然
・文化
・食事
といった資源に恵まれているか、と言うことを元に判断するということですが、日本は世界でも稀有な、4条件すべてに恵まれた国だということなのです。
にも関わらず、アジアでもその4条件すべてを満たしているわけではない、韓国やタイなどの後塵を拝してしまっているということで、ある意味それだけの「伸びしろ」があるということです。
でも、現在日本が国家として取り組んでいる「クール・ジャパン構想」と言うのは、「観光立国」を志向する上で、相当的外れなことをしているようです。
まずは目標として、「観光客数」で設定していることだということで、いくら数が多くても、あんまりおカネを落としてくれなければ「観光立国」は成り立たないでしょ、ということで、おカネを落としてくれ易そうな人たちを誘致することを考える必要性について提唱されています。
一つは、短期的な滞在になる傾向が強いアジア圏の人たちではなく、長期滞在が見込める欧米圏の人たちをターゲットにした誘致策を講じるということと、今、全く対策がされていないとデイビッドさんが指摘されていて、誘致できると効果が絶大な「超富裕層」への訴求が必要だということです。
また、「クール・ジャパン構想」では、「おもてなし」をやたらと全面に出していますが、これは食事でいえば刺身のツマみたいなもんで、メインの「刺身」である「気候」「自然」「文化」「食事」を訴求すべきだということ、ジマンの「おもてなし」も、外国人から見ると相当独りよがりで的外れなモノに映っているようです。
いや、伸びしろはあるにせよ、正しく「観光立国」を行うには、まだまだ道は遠いなぁ…と思いますが、デイビッドさんみたいな人をコンサルタントとして連れてきませんか!?