試験に出る哲学/斎藤哲也

 

 

 センター試験の倫理での出題を通して哲学のサワリのところを学ぼうという趣旨の本です。

 哲学というのはどういうモノなのかということ自体には興味があって、数は少ないながらもこのブログでも、そういった趣旨の本を取り上げてはみたのですが、なかなかハードルが高くて、どういったモノなのかを自分なりにつかむことはできていないのですが、この本は初歩的な内容をつかんでもらおうという趣旨だといういうことなので、何とかなるかも知れないと思って手に取ってみたし次第です。

 結論から言うと、結局また跳ね返されてしまいました…

 高校時代、倫理自体科目が開講されませんでしたし、社会という科目はどれもかなり好きなのですが、倫理だけは…倫理で哲学が扱われていることもこの本で初めて知ったくらいですし…

 ただ、神との対話から、自己との対話という大きな流れを知れたというのは、ホンの小さな一歩ながら成果だったのかな、と…

 

自炊力/白央篤司

 

自炊力 料理以前の食生活改善スキル (光文社新書)

自炊力 料理以前の食生活改善スキル (光文社新書)

 

 

 タイトルでもわかるように自炊をススめる本なのですが、これが単なる自炊向けのレシピ本とは一線を画する本なのです。

 リタイア後の元サラリーマンに自炊をススめる本も多々あるのですが、なかなか続かない人も少なからずおられるということで、そのことで自己嫌悪を覚える人も居られる
ということなのですが、実は自炊はかなり高度なことが要求されるモノであり、小さなステップを少しずつこなしていくことで自炊を定着させていこうということを意図されています。

 最初のステップとしては、コンビニでバランスの良いメニュー構成になるように買うモノの組合せを考えるだけでもリッパな“自炊”であり、そこから始めて、ちょっとコンビニメニューに手を加えるなど、ちょっとずつちょっとずつレベルを上げていくよう勧められています。

 この本を読んで意外だったのが、まったく自炊をしない人は、どういうモノを買ったらいいのか想像もつかないので買い物自体も難しいということで、そういう部分から取り組むのもアリのようです。

 あと、一番ナットク感が高かったのが、英語の修得は、英語でどういうことを話すかというモノがある方が早くマスターできるということになぞらえて、食べたいモノが明確になっている方が自炊が所移しやすいといことで、自分がスキなメニューを目指すのが効果的みたいです。

 ほんの小さなステップを詳細に紹介されていますので、これまで挫折されて、リトライしたいと思っている方は是非是非手に取ってみて下さい!

 

韓国「反日フェイク」の病理学/崔碩栄

 

 

韓国「反日フェイク」の病理学 (小学館新書)

韓国「反日フェイク」の病理学 (小学館新書)

 

 

 ソウル生まれの韓国人で日本に留学し、そのまま日本で働かれている方が、韓国メディアでの「反日」報道の実態を語られます。

 まあ、ある程度想定はしていましたが、韓国では「反日」であれば何でもアリみたいな感じで、日本でいえばNHKにあたる国営放送のKBSでもヘーキでフェイクニュースばりの捏造映像を放送して、全く反省するところがないとなると、最早先進国を名乗るのも恥ずかしいばかりかと…

 逆に「親日」と評されると日国民扱いをされるということもあって、そういった虚偽の報道が非難される機会もなく、それ以前に韓国メディア全体が「反日」に関しては、完全に一致しており、それに反する報道がされることはありえないようです。

 また北朝鮮が日韓の離間のために韓国で「反日」キャンペーンを張っていたり、日本共産党がその片棒を担いでいたりするようで、慰安婦問題の捏造情報を蔓延させた「吉田証言」の吉田氏も日本共産党員だったということで、かなり構造的に根差したものであることが伺えます。

 正直こういうモノを読むと昨今の日韓の軋轢は必然のモノであり、とことん行くところまで行くしかないのかな、と暗澹たる気持ちになります。

 

結婚不要社会/山田昌弘

 

結婚不要社会 (朝日新書)

結婚不要社会 (朝日新書)

 

 

 「婚活」というコトバの生みの親である社会学者の山田センセイが結婚が不要とも言える状況になってきている昨今の状況を紹介されます。

 結婚制度自体、ずいぶん昔からあるはずなのですが、今のような姿になったのは欧米でも100年程度、日本に至っては戦後の60,70年しか経っていないということです。

 それも“家”が営む自営業が産業の中心を担っていた状況から、勤め人が大半を占めて“個人”としての色合いが強くなった社会に移行してからとも言えるようです。

 ただ元々結婚制度自体、安定した給与を得られる勤め人に嫁ぐということが女性にとって「生まれ変わり」の機能を果たしていたものが、最早ヨメを専業主婦にして養える男性の割合がかなり限られたモノになったことから、経済的な動機での結婚の価値が女性から見ると著しく下がったといえそうです。

 しかも一緒に暮らすという意味では、事実婚への偏見が少なくなってきたことから、婚姻制度の煩わしさを受け入れてまでメンドーなことをする価値はあまりないと判断され始めているようです。

 そういった状況が少子化にかなり重大な影響を与えているということもあり、国も放置できないんでしょうが、どっちかというと結婚制度を維持しようとするよりも、事実婚状態でも子供を持ちやすくする制度の導入の方が効果があるのかも知れませんね!?

 

教養が身につく最強の読書/出口治明

 

教養が身につく最強の読書 (PHP文庫)

教養が身につく最強の読書 (PHP文庫)

 

 

 この本は以前『ビジネスに効く最強の「読書」 本当の教養が身につく108冊』として出版されていたモノを文庫化するにあたり、改題の上、日経ビジネスオンラインの連載の、2013年6月~2015年11月掲載分を加え、加筆・修正されたモノだということです。

 このブログでも『ビジネスに効く最強の「読書」』を紹介済みだということで、加筆があるとはいえ、再販本を取り上げることは原則としてやっていないのですが、かなり著作の性格が変わっているような気がしたので、改めて紹介させていただきます。

 まず、タイトルの変化を見てもわかるように、ターゲットがビジネスパーソンに限定されなくなったこともあって、実利的な内容と言うよりも、人間性を深化させようというところにフォーカスを移されているような気がします。

 また、古典や原典をやたらと重視されているなぁ、という印象が再販本を読んでみると、そこまででもないかも!?と思われるところもあり、確かにフツーの読書ガイドと比べると古典の割合は高いのですが、改めてみてみるとちょっとそそられるモノもあります。

 前回読んだ時はそこまで感じなかったのですが、“常識”に囚われず、色んな視点を持つことで、自分なりの考え方を形成することの重要性がクローズアップされており、特にペリーの来航から幕末の社会情勢について、アメリカ側の視点を伺うための本や、貨幣経済の状況を伺うことで社会の動きを伺うなど、ただ政治だけの動きではない社会全体を動態的に見ることの意義を説かれます。

 最後に、初版本にはなかったフランス在住の日本人女性が日本での子育ての惨状についての、出口さんに宛てた手紙を紹介されていますが、事業家から教育者に転身された今、“育てる”ことを重視されていることを伺わせます。

 何にせよ、『ビジネスに効く最強の「読書」』を読まれていたとしても新たな発見があるはずなので、是非こちらも手に取ってみてください。

 

サラリーマン2.0/東松寛文

 

サラリーマン2.0 週末だけで世界一周

サラリーマン2.0 週末だけで世界一周

 

 

 激務の広告代理店での業務に従事しながら、週末を活用して“世界一周”をしたという方の週末海外旅行のススメです。

 週末を活用しての海外旅行をススメた本としては、吉田友和さんの一連の著作をこのブログでも一時期集中的に紹介しましたが、この方“世界一周”というキャッチーなフレーズにメディアが食いついて、2017年あたりからテレビなどでも取り上げられるようになり、この本の出版につながったみたいです。

 ワタクシ自身も学生時代~子供ができるまで、何かの機会を見つけては海外へフリーの旅行をしていたこともあり、吉田友和さんの一連の著書を読み漁っていた頃は、週末に海外に出かけようと真剣に考えた時期もありましたが、未だ果たせておりません。

 確かに、日々の仕事での生活をスッパリ忘れて海外へ飛び出すというのは魅力的ですし、ワタクシも状況が許せば積極的にやってみたいとは思います。

 ただこの本を読んでいて気になるのは、あまりにも海外旅行でのポジティブな側面ばかりを押し出され過ぎていて、これを読んだ人がロクな準備もせずに出かけて行って、取り返しのつかないトラブルに巻き込まれるんじゃないかと言う危惧を感じます。

 確かに観光客があまり行かないディープなエリアに行き、現地の人と触れあうのは魅力的で貴重な体験ではありますが、ノーテンキにそれをやってしまうと、犯罪の被害者になるリスクもありますし、逆に現地の人の生活に土足で踏み込むような事態にもなりかねません。

 趣旨自体には大いに賛同しますが、この本に触発された方は、くれぐれも行動の計画は冷静にお願いしたいところです。

 

50歳からのゼロ・リセット/本田直之

 

 

 ノマドとかスローライフとか、ずっかり“アチラ側”に行ってしまわれたかと思われた本田さんですが、最近チョボチョボ“コチラ側”に戻ってこられたかのような著作を出版されており、この本はそういった趣旨の1冊になるのかも知れません。

 まあ、この本で言いたいことは「50歳になっても変化を受け入れ続けよ」と言うことのようですが、これまでの著書でおっしゃられてきたことを目いっぱいちりばめて、1冊の本になるようカサ増しをされているように見えます。

 確かに10年先のことも見通すことは難しい変化の激しい世の中で、変化に対応できなければ去るしかないとなると、変化を受け入れざるを得ないというのは分かります。

 で、本田さんは「人生は壮大な実験である」と冒頭でおっしゃっていて、50歳になってもトライアル&エラーが必要だとおっしゃいますが…

 確かに“ノマド”とか“スローライフ”とかって、魅力的な響きではありますし、それなりの努力をすれば手に入るモノなのかも知れませんが、大多数の勤め人にとっては“アチラ側”の出来事であり、“レバレッジ”のような実用的なスキルに魅かれてついた読者はついていけずに離れてしまったでしょうし、論理的な構成を放棄してしまい、これまでの著書でおっしゃられてきたことの繰り返しをちりばめておられて、安易な造りの本に思えてなりません。

 「人生100年時代」に乗っかって、こんな本を思い出したかのように出されたのかも知れませんが、何とも釈然としません。

 まだ“アチラ側”で夢のようなことを語られていた方が良かった気がします。