頭のよい子が育つ家/四十万靖、渡邊朗子

 

頭のよい子が育つ家 (文春文庫)

頭のよい子が育つ家 (文春文庫)

 

 

 この本も藤原和博さんの『本を読む人だけが手にするもの』の推薦図書なのですが、紹介文の冒頭で推薦図書にも関わらず、「こんなあざといタイトルの…」的な非難から入っているのですが、実際の内容はもうちょっと深いところにあるということです。

 そもそもこの本は、タイトルから受けるイメージとは真逆のアプローチから入られていて、住宅建築のコンサルティングをされている一方の著者の四十万さんが、住宅の間取りが子どもの成長に与える影響について分析しようとして調べてみると、名門中学校に合格する子供が育った家の多くに顕著な傾向がある、ということで、こういう本になったということです。

 じゃあ、それがどんな家かと言うと、世間的なイメージからすると真逆かも知れないんですが、自分の勉強部屋に籠って、そこで集中して…というのではなく、リビングで母親が家事をしていたり、弟や妹が周りで遊んでいたりと言った環境で勉強をしている家なんだそうです。

 最近、中学受験での出題傾向が、記憶を問うものから思考力を問うものにシフトしてきていることもあって、より顕著になっているようですが、キチンとコミュニケーションを取れる子供が、中学受験に成功する傾向が強まっているようです。

 と言うことで家庭においてもちゃんとコミュニケーションを取っていて、仲のいい家庭に育つことが、中学受験においてもプラスの影響をもたらすということです。

 また、家の中のあちこちで勉強する場所を移動する「ノマド」スタイルもおススメなんだそうですよ!