「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由/ゆうきゆう、汐街コナ

 

「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由(ワケ)

「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由(ワケ)

 

 

 昨今“ブラック企業”でハードな勤務を強いられた挙句、自殺に追い込まれるケースが多く報道されています。

 そういう時に、タイトルにあるような“素朴な”疑問を抱く人は少なくないと思うのですが、この本の監修者である精神科医のゆうきさんによると、そういう段階になると、当の本人には合理的な判断は下せなくなっていて、自死を選ぶしかない状況に追い込まれてしまっているということです。

 だからこそ、そうならないように比較的冷静な判断が下せるうちに“ギブアップ”をして欲しいと訴えられます。

 「両足の骨を折っているときに全力疾走しますか?」と極端に見える例を挙げられているのですが、追い詰められた状況で更にガンバろうとするということは、それに近いことをしているということで、ちゃんと“ギブアップ”すべき分界点を見極めることが、生死を分けることにもなるということです。

 そういう分界点として、泣くような状況ではないのに涙がでてきたりとか、ガンバっても解決の方向性が見出せないとか、そういう例を挙げられています。

 ということで、フツーの状況の時に“分界点”を決めておくことが重要なようで、決して精神的な疾患を甘く見ないことが肝要なようです。