人生を変える朝活!/常見陽平

 

人生を変える朝活!

人生を変える朝活!

 

 

 ちょっと常見さんの本で著者ループモードに入りそうな勢いです。

 常見さんによる朝活本なのですが、かねてからこのブログでは朝活本は誰が書いても一緒ということで、数多くの朝活本を紹介してまいりましたが、気に入った書き手を見つけて、その人の朝活本があるとわかったら手に取っては裏切られ…ということを繰り返して来ました。

 端的に言うとこの本も幾多の例の外ではないわけですが、かなりメリットややるべきことを端的に整理されているのが、多少他の朝活本より優れているかな、という気もしないではないです。

 ワタクシも“朝活”モードに入って10年以上が経とうとしていますが、別に朝活をしたからといって誰もがエラくなれるワケではないことを証明してしまっていますが、この本でも書かれているように「会社の仕事以外の自分」を見出すキッカケとしては最適なので、閉塞感のある方は、億劫がらずにトライしてみて下さい。

 

男と言う名の絶望/奥田祥子

 

 

 この本、ワタクシ共、40、50代のオトコたちにとって、ホントにツラい本です。

 というのも、多かれ少なかれこの本に書かれているような要素って、この年代のオトコ達って、持っているからなんだと思います。

 会社はこれまでの忠義をヘーキでチャラにし、妻や子供は居場所を無にし、頼ってくれる親は要介護で…ということで、救いようのない状況を描きます。

 でもそれって、自身が招いていることがほとんどで、ある時点で冷静に自分の立脚点を自分の意志で決めていれば避けられることでもあるような気がします。

 ミョーなプライドを置いといて、プレーンに何が大事なのかを考えれば、フツーに避けられるはずのことが多いはずなのに…

 

「成功法則」を本気で科学する/野口哲典

 

「成功法則」を本気で科学する (ベスト新書)

「成功法則」を本気で科学する (ベスト新書)

 

 

 自己啓発本をネタにした本って結構あるのですが、大部分が内容をチャカしたり、言われのない批判をしたり、知名度に乗っかったりとロクなことがないのですが、それよりは多少マシにせよ、この本もあんまり例外とは言えない感じです。

 そもそも「成功本」を突き詰めれば、

  1. 明確な目標を定めて
  2. 実行して
  3. 失敗してもあきらめずに続ける

という3つの要素で構成されているといいます。

 まあ、それは間違いないところなんですが、それを他の本の記述を持ってきてちょっと詳細化しているくらいで、「科学」の要素はちょっと統計学的なところを盛り込んでいるくらいで、「本気」とは言えないような気がするのですが…

 こういう人のフンドシで相撲を取ろうとする姿勢、どうも好きになれません…

 

 

H.I.S.澤田秀雄の「稼ぐ観光」経営学/木ノ内敏久

 

H.I.S.澤田秀雄の「稼ぐ観光」経営学 (イースト新書)

H.I.S.澤田秀雄の「稼ぐ観光」経営学 (イースト新書)

 

 

 日経新聞の記者が書かれた、H.I.S.創業者澤田さんによるハウステンボス債権のドキュメントです。

 破たん寸前とまで言われたハウステンボスをわずか1年で黒字にし、九州随一の観光スポットにまで育て上げられた軌跡をだどっているのですが、かつてH.I.S.で観光業界
の風雲児と言われ、格安航空券の販売を皮切りに大手の寡占状態に風穴を開け、さらにはスカイマーク航空を立ち上げてLCCの草分けとなったように、澤田さんは教会構造を変革するような活躍をされてきたわけですが、ハウステンボスにおいても従来のシガラミに捕らわれない大胆な改革を連発して活性化を促します。

 元々“オランダ”をコンセプトに開発されたハウステンボスですが、集客やコストダウンのためには、そもそものコンセプトを後退させることも厭わず、新たなコンセプトを次々と打ち出して、更には周辺でカジノが開けるように経済特区の誘致にまで乗り出しているようです。

 
 ここまでアイデアが溢れて、それを実行していくバイタリティー…アタマが下がるばかりです。

 

「A4一枚」仕事術/三木雄信

 

「A4一枚」仕事術 (中経の文庫)

「A4一枚」仕事術 (中経の文庫)

 

 

 かつてソフトバンクで孫さんの右腕として活躍し、このブログでは英語本も紹介したことのある三木さんによる「仕事術」の本です。

 スケジュール管理から企画のアイデア出し、プロジェクトの進捗管理からエグゼクティブサマリー、さらには自身の人生計画に至るまで、ビジネスにとどまらない文書は、「A4一枚」でコト足りて、むしろそれが一番効用が高いという趣旨の本です。

 なぜかというと、その情報を見る側からすると「A4一枚」以上の量の情報は瞬時に認知できないので、情報のやり取りの量としては「A4一枚」が最適なんだということ、伝える側からすれば「A4一枚」にまとめられる程度に情報が煮詰められていなければ、企画として検討が足りないということで、いずれにせよメリットの高い分量だということになるようです。

 何よりもダラダラ分厚い資料を作らなくてよくて、効率も上がりますしね!?

 

サッカーは「システム」では勝てない/庄司悟

 

サッカーは「システム」では勝てない (ベスト新書)

サッカーは「システム」では勝てない (ベスト新書)

 

 

 サッカーの試合に関するデータを分析する会社を経営されている方の著書です。

 タイトルは必ずしもシステム論を否定するモノだというワケではなく、この本全体に流れる意図から言うと、システム「だけ」では勝てないと言い換えた方が相応しいかも知れません。

 システムに加えて考慮に入れないといけないのが、「データ」だということで、2014年ブラジルW杯で優勝したドイツは本格的に戦略構築においてデータ分析を取り入れたことが勝因の1つだとされています。

 サッカーのデータと言うと、ポゼッションの割合やパス成功率、走行距離などが従来からも取られていた訳ですが、それをイマイチ勝利に繋げるためのモノとして活用されていなかったことは否めません。

 それを自ボール時、相手ボール時の走行距離などといったように詳細に落とし込んでいくと、勝利につながる方策が見出せることがあるようです。

 南アW杯時とブラジルW杯時の日本代表を比較した場合でも、真逆の傾向が出ている(どんな内容かは本を読んで確認してみてください)ということで、こういうモノの活用がどんどんと進んでいくことが予想されますが、こういうのって日本の得意分野なんで、いち早く強みにしてもらいたいですよね!?

 

マラソンは「腹走り」でサブ4&サブ3達成/砂田貴裕

 

マラソンは「腹走り」でサブ4&サブ3達成 (SB新書)

マラソンは「腹走り」でサブ4&サブ3達成 (SB新書)

 

 

 ウルトラマラソン世界記録保持者である砂田さんによる、市民ランナーに向けた、マラソンでの目標達成法に関する本です。

 タイトルにある「腹走り」というのは、もっと大きな走りをしようという意識づけのための表現で、我々が思っている「足」というのは太ももから下の部分なんですが、骨
格や筋肉の構造的には、腹の辺りから足の機能が始まっているということで、その辺りから動かすように意識すれば、より走りが大きくなり、ラクに速く走れるようになるということです。

 それをするために、上り坂での練習をしようとかっていうアドバイスはありますが、「腹走り」だけでは本1冊分の内容は持たないので、ウルトラマラソンに取り組んだ経験からさまざまな練習法を紹介されています。

 一番印象的だったのが、インターバル走などのスピード系の練習を得意とする速筋優位型とロング走やLSDなどの練習を得意とする遅筋優位型を分けて、それぞれに適した練習を紹介されています。

 サブ3といった高い目標に向けた練習の場合、インターバル走やビルドアップ走などスピード系を重視した練習を協調される本が多かったので、遅筋優位であるワタクシには取り組みにくかったのですが、ちょっと勇気が出ました。