サッカーの試合に関するデータを分析する会社を経営されている方の著書です。
タイトルは必ずしもシステム論を否定するモノだというワケではなく、この本全体に流れる意図から言うと、システム「だけ」では勝てないと言い換えた方が相応しいかも知れません。
システムに加えて考慮に入れないといけないのが、「データ」だということで、2014年ブラジルW杯で優勝したドイツは本格的に戦略構築においてデータ分析を取り入れたことが勝因の1つだとされています。
サッカーのデータと言うと、ポゼッションの割合やパス成功率、走行距離などが従来からも取られていた訳ですが、それをイマイチ勝利に繋げるためのモノとして活用されていなかったことは否めません。
それを自ボール時、相手ボール時の走行距離などといったように詳細に落とし込んでいくと、勝利につながる方策が見出せることがあるようです。
南アW杯時とブラジルW杯時の日本代表を比較した場合でも、真逆の傾向が出ている(どんな内容かは本を読んで確認してみてください)ということで、こういうモノの活用がどんどんと進んでいくことが予想されますが、こういうのって日本の得意分野なんで、いち早く強みにしてもらいたいですよね!?